川越市はこのほど、西武新宿線連続立体交差事業概略検討調査業務を復建エンジニヤリング北関東事務所(さいたま市、電話048-882-7035)に委託した。昨年度実施した「川越駅西口周辺地区交通施設整備検討調査」の結果を踏まえ、現地の実態を確認、他の事例なども参考にしながら、更なる具体化を図る。
市では15年度、川越駅西口を中心とする約65haを対象に交通計画を探る調査として、「川越駅西口周辺地区まちづくり交通計画調査業務」を実施。まちづくりの観点から、川越駅西口地区の総合的交通体系調査を探り、今後の整備指針をまとめた。
この中には、西武新宿線の連続立体化検討も含み、高架化と地下化の両面から、可能性などを探った。本川越駅から国道16号までの間、約1・3km部分では、JR・東武鉄道で一部高架部分があり、さらにその上部に架けることは、困難であるため、地下化が望ましいとの声が出た。
昨年度の調査では、鉄道立体化に絞り、調査。また、15年度に市、県、警察らによる「川越駅西口周辺地区まちづくり交通計画検討会」を組織して、協議した経緯があるが、16年度からは市と西武鉄道の間でも話し合いの場を設けている。
西武線の踏切は、本川越駅直南側と東田町付近を代表例に、朝夕のラッシュ時、慢性的な渋滞を起こしている。また国道16号が西武線と平行しており、川越インターチェンジへ貫けようとする車輌が集中することで、計画中の都計道3・4・15号新河岸駅前通り線など、幹線道路から16号への接続するにあたっても、鉄道踏切が将来的にネックとなる。
鉄道立体交差化は、県施行の事業となる。このため、県とは採択を求める上で調整を図っていくが、現段階では、具体的な測量なども行っておらず、今後は地元との意思の疎通を確認しあう必要性も出てくる。