第172回新潟県都市計画審議会が27日、県庁で開催され、新潟駅周辺整備に係る議案など全5議案を審議した。その結果、5議案ともに原案通り承認された。また、同審議会の学識経験者の任期が終了したことに伴い、改めて委員長を選出。及川紀久雄会長(新潟薬科大学教授)が再任された。
注目の新潟駅周辺整備に伴う都市計画関係では、委員から「バスバースのスペースが足りるのか」「万代シティバスセンターにある路線の見直しを同時に行う必要がある」「(未着手の都市計画道路)網川原線の整備も併せて行うべき」等の意見が出たが、事務局側が整備の詳細や公共交通のあり方等については、事業実施段階で協議していくこと説明。今回の議案については原案通り承認された。新潟駅周辺整備に伴う都市計画決定は1月中にも行われる見通しであり、事業主体となる新潟県、新潟市、JRでは都市計画決定後、速やかに事業着手する予定だ。
今回承認された5議案の概要は次の通り。
[新潟都市計画都市高速鉄道の決定について]
鉄道在来線で分断された新潟駅周辺地区の連続性を確保し、魅力的でにぎわいのあるまちづくりを推進するため、都市計画道路や市街地整備と連携して地区の一体的な土地利用を図るとともに、あわせて新潟駅については駅前広場等の整備を行い、公共交通機関相互の乗り換え利便性の向上など交通結節点としての機能充実を図るため、JR信越線、白新線及び越後線を都市高速鉄道として都市計画決定を行い、高架化する。高架する区間は、JR信越線・白新線が約1000m、JR越後線が約1070m。
[新潟都市計画道路の変更について]
新潟駅周辺地区において、鉄道を挟んだ駅南北市街地の調和のとれた土地利用を促進し、都市核としての機能強化を図るとともに、駅周辺地区における交通混雑の緩和を図るため、鉄道在来線の連続立体交差化とあわせ、都市計画道路7路線を次の通り変更する。
<1>3・1・500新潟停車場線=延長を約170mとするほか、新潟駅万代広場を設ける(面積約1万8500㎡)
<2>3・2・505弁天線=延長を約3780mとするほか、新潟駅南口広場を設ける(面積約1万4000㎡)
<3>3・4・523明石紫竹山線=跨線橋部を地表式とし、車線を2車線に変更する(鉄道交差部の幅員は平面16mとする)
<4>3・4・524小島下所島線=車線を2車線に変更するほか、交差点用地の区域を変更する
<5>3・4・535新潟鳥屋野線=約820m区間を4車線化、幅員を30mに変更する
<6>3・4・541弁天町線=車線を2車線に変更
<7>3・3・573新潟駅西線=天神線を名称変更し、延長約680m、幅員を22mの2車線に変更する
[産業廃棄物処理施設の敷地位置の都市計画上の支障の有無について(荒川町関連)]
申請人は、(株)日本建機(株)(金子良治代表取締役、荒川町佐々木868-1)。敷地位置は荒川町大字荒川縁新田字川原398-210ほか11筆で、面積3万9198・0㎡。
施設は木くず等の破砕・焼却を行う産業廃棄物処理施設であり、既存焼却施設の利用品目に汚泥を追加するほか、約35m東に施設を移動する。
[前同(新発田市関連)] 申請人は、(株)長谷川建設(長谷川仁代表取締役、新発田市真野原外1471番地1)。敷地位置は新発田市真野原外字清潟沢1628番5ほか6筆で、面積8781・68㎡。
施設は木くず破砕を行う産業廃棄物処理施設であり、処理能力を大幅に増強する。計画では、処理後木くず保管所及び破砕機置場を各1棟増築し、処理能力136t/日の処理機を設置する。
[前同(上越市関連)]
申請人は、上越マテリアル(株)(小池作之代表取締役、上越市木田2丁目17番2号)。敷地位置は上越市大字下名柄字下割226-1ほか36筆で、面積2万1391・39㎡。
施設は廃プラスチック類、木くず等の破砕処理などを行う産業廃棄物の中間処理施設であり、既存施設を移転する。計画では、敷地内に事務所、家電置場、ギロチン工場(処理能力36・1t/日)、シュレッダー工場(処理能力177・6t/日)を建設するほか、周辺に高さ2mの鉄板塀整備や常緑樹の植栽を予定。また、道路を挟んだ隣接地に計画する一般廃棄物処理施設と併せた処理も行う。平成19年度以降の整備を予定する。