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埼玉県さいたま市

最大25mで拡幅調整/工場裏踏切立体交差事業/建設局

2006/02/01 埼玉建設新聞

 さいたま市建設局は、北区東大成1丁目地内の工場裏踏切と市道10052号線の立体交差計画は現在、パシフィックコンサルタンツ(さいたま市、電話048-658-0471)が踏み切り前後部の道路測量業務および立体部の概略設計を進めている。当初計画していた最大拡幅30mを25m前後に抑えるとともに、立体部の構造、工法などを検討。年度内には地元説明会を行い、合意形成を図る。

 中山道と国道17号を結ぶ主要幹線道路上にある工場裏踏切は、JR川越・高崎両線が通過するため遮断時間が短い上、踏切延長も30mと長く、市道10052号線は朝夕の通勤時間帯に慢性的な渋滞を引き起こすボトルネックとなっている。

 また、歩行者の安全が確保されていないほか、建設中の鉄道博物館への主要アクセス道路にもなることから、さらなる渋滞が懸念されている。

 このため、踏み切り部を立体交差でパスし、円滑な通過交通の処理と、歩行者の安全確保を図ろうというもので、旧大宮市時代からの懸案事項となっていた。

 これまでの立体化計画によると、中山道側の大宮警察署先からアプローチし、JR高崎線軌道部をピークに、緩勾配で線路部をパス。新幹線の橋脚間を抜け、工機部前道路前で現道に取り付く。この間の延長は約300~400m。市道10052号線には、周辺から数多くの接続していることから、側道を設けることが必要となり、現行14mの幅員を最大30m拡幅する計画だった。

 しかし、地元住民の合意形成が図れず、歩車道一体化などにより、拡幅場を25m程度に抑えるとともに、立体部については、周辺住民への影響を配慮した工法を検討。

 これらの作業は年度内に仕上げ、地元の協力を求める。

 事業化までにはしばらく時間がかかりそうだが、18年度当初予算には、用地取得に関連した経費が要求されているもよう。

 立体化工事に合わせて、中山道~工機部前道路間507・5mの拡幅工事も実施する計画で、現段階で試算されている全体事業費は34億円を見込む。将来は工機部前道路~国道17号間の拡幅が予定されている。



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