国土交通省渡良瀬川河川事務所は、矢場川、袋川、蓮台寺川の第2期水環境改善緊急行動計画(清流ルネッサンス2)を策定した。
同事務所はは矢場川、袋川、蓮岳寺川の水環境改善のため、平成6年に水環境改善緊急行動計画(清流ルネッサンス21)を策定。計画を推進してきた。各河川の水環境は改善されてきたが、各河川の一部では流量の少なくなる非かんがい期を中心に、水質悪化や景観の悪化が問題として残されており、今回、その対策が急務となったことから清流ルネッサンス2を策定した。
今後は、平成22年度の目標達成に向けて、地域協議会を引き続き開催し、国及び自治体、流域住民が協働で計画推進に取り組んでいく。
目標とする水環境と計画目標では、矢場川、袋川、蓮台寺川における水環境整備を行う際、「人が親しみを持って河川とふれあうことができる環境を整備する」、「生物の生育・生息環境を確保する」の2点を目標として掲げ、さらに地域ごとのきめ細かな目標を設定した。地域住民を対象にアンケート調査を行い、地域の要望や各支川区間の現況、水環境の特性を考慮して、地域ごとのキャッチフレーズ・計画目標を定めている。
矢場川では「田園地帯のもつ豊かな自然とふれあえる川」をキャッチフレーズに、両毛橋から上流では水生生物の自然観察が設計着る川づくりを目指し、下流部では自然な流れに魚が泳ぐ川を水環境目標に設定した。
袋川では、「うるおいのある都市空間を形成する川」をキャッチフレーズに、逆川では足利市街地を流れるため、清らかな豊かな流れを街に感じさせる川に設定。袋川上・中流部では、中州等も形成されているなど豊かな自然があることから、水遊びができ魚が泳ぐ川を目標としている。袋川下流部では、人目に触れやすい河川であるため、清らかな川を目標としている。
蓮台寺川では「清らかで魚が泳ぐ親しみやすい川」をキャッチフレーズに、住宅地を流れる水路及び河川で、清らかな水辺で散策ができるよう、親しみやすく魚が生息しやすい環境を目指す。
今後は、目標達成に向けた取り組みとして、下水道整備及び接続の促進し、各家庭からのし尿や生活雑排水の川への直接流出を防止するほか、合併処理浄化槽の設置、生活雑排水対策、工場排水対策施設や河川での浄化施設の整備、地域住民による水環境保全活動を行っていく。