川崎市と東日本旅客鉄道㈱(JR東日本)は27日、JR横須賀線西大井駅(品川区)と新川崎駅間(幸区)に設置する武蔵小杉駅に関する、設置工事等施行に関する協定書の締結を行った。総工事費用168億円の費用負担割合などを決めたもので、順調なら来年度にも着工の運びとなる。
新駅は、地元の強い要望を踏まえ、15年夏に市長がJR東日本社長を訪問し、新駅設置の検討を要請し、16年度にJR東日本が基礎調査を行い、調査を踏まえ17年4月に新駅設置に関する基本覚書を市長とJR東日本社長との間で締結。その後、17年度と18年度で新駅の概略設計が行われた。この成果を基に、新駅設置等の施行協定を締結したもの。駅ができる武蔵小杉地区は、市の将来像を描いた総合計画で駅周辺地区を市の広域拠点として位置づけられており、現在大規模開発が続いているところで、市では、新たなまちづくりを支援している
新しい駅は、南武線を跨ぎ、綱島街道と平行し、南武線とL字型を描く形で設けられる。高架式の1面2線で横浜方面の高架下に改札口を新設し、駅前広場を設けるほか、JR南武線武蔵小杉駅との間に連絡通路を設ける。1日当たり7万人の乗降客を見込む。
今回の協定では、出改札システムの改修などの設備工事など約17億円を含む168億円の費用負担割合などを決めたもので、市が86億円、住宅事業者が60億円、JR東日本が22億円となった。市では開発事業者に40億円を補助する一方、46億円を国庫補助で賄う考えだ。
今後は、19年度までに詳細設計図を仕上げるとともに、用地取得にあたり、19年度から工事着手。21年度開業予定を目指すというスケジュールだ。