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日華化学㈱が「鹿島工場」建設/総投資額40億円、5万㎡で

2008/02/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 化学メーカーの日華化学㈱(本社・福井県福井市、江守康昌社長)は、約40億円を投じ、神栖市深芝の鹿島コンビナート内に非イオン界面活性剤を中心とした新工場(鹿島工場)を建設する。面積は約5万㎡。工事は2期に分けて計画しており、第1期は今年10月着工、平成22年3月の完成を予定。第2期は23年4月の着工、24年3月の完成を見込んでいる。生産能力は、1期・2期とも2万t/年ずつの合計4万t/年で計画している。

 

 総投資額は、土地、建物、設備を含めて約40億円。

 建設地は、神栖市深芝16-2の鹿島コンビナート神之池西部地区。用地は、今年2月6日付で旭硝子㈱(本社・東京都千代田区)と売買契約を締結した。

 生産品目は①繊維加工用薬剤およびその原料②紙・パルプ用薬剤およびその原料③業務用洗剤およびその原料。人員は第1期工事後に25人、第2期工事後に65人を予定。

 鹿島コンビナートは、工場の立地環境が整っており、非イオン界面活性剤の主原料であるEO(エチレンオキサイド)やユーティリティ関係がパイプで供給される。また、原料の国際的な海上輸送基地としての鹿島港が近いなどのメリットがある。

 同社は、国内に3工場、海外に8つのグループ拠点工場があるが、鹿島工場は、主に非イオン界面活性剤を生産する工場とする。

 非イオン界面活性剤は現在、関東工場(千葉県旭市)で生産しているが、関東地区を中心とした東日本の生産拠点としての位置づけ、拡大を続ける海外子会社への原料供給拠点としての将来性、今後計画していく新規事業に対応するための拡張性などを考慮し、鹿島コンビナートへ工場を移転することにした。

 新工場建設に伴い、社内では組織横断型プロジェクトを発足し、研究開発力の強化やマーケティング活動などに注力しながら、非イオン界面活性剤の生産供給体制を拡大し、原料調達、効率生産などの競争力の強化を図っていく。


【図=鹿島工場完成予想図】

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