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新潟県フロン回収事業協会が設立/「フロン回収が責務」/初代会長は難波氏

2008/03/15 新潟建設新聞

「フロン回収・プロの技術で環境保全」「フロン回収・豊かな地球と孫子の笑顔」「フロン回収・新潟の空から世界に発信」-をスローガンとする新潟県フロン回収事業協会の設立総会が13日、新潟市内で開催された。

 総会では、新潟県フロン回収事業協会設立の承認の件、平成20年度事業計画案の承認の件、役員選任の件など6つの議案を審議、全ての議案とも満場一致で議決された。 役員選任では、初代会長に難波昇一氏(㈱ナンバ)、副会長には佐藤英明氏(㈱新潟日立)と上野三由氏(菱機工業㈱)がそれぞれ就任した。

 同協会は、今では日常生活に欠かせないものとなっているフロンガスにより、恩恵を受けている関係者が、責任を持って排出する機器からの完全回収で、再利用または破壊処理により、フロンガスを大気中に絶対に漏らさないことを最大の責務とし、未来の子供たちに美しい地球を残すことを使命とし、業界の社会的、経済的地位の向上を目的に設立した。

 議事進行に先立ち、新潟県冷凍空調設備協会会長の代理として梶原栄次氏が、世界各地の環境異常を伝え、「今取り組まなければならないことは、地球の温暖化のもととなるフロンの回収だ。そのフロンを着実に回収することが、私たちの使命である」と協会設立の主旨を強調、「新潟県のために役立ちたい」と挨拶した。

 平成20年度の事業計画では、フロンガス回収に係る諸事業の保安確保及び再利用並びに破壊のためのシステム構築をはじめ、フロンガス回収に係る技術者の育成並びに技術基準の作成、会員に対する指導援助、行政機関との連絡協議、フロン回収事業に係る社会的啓発などを掲げた。

 会長就任挨拶に立った難波会長は、多くの関係者により協会設立になったことに感謝の意を表し、協会の目的である地球の環境保全と地球の温暖化防止が、とてつもない大きな課題であるとした上で、「出来ることを一つずつ実践することで、必ずフロンは減少する。これから様々な情報を発信するとともに、技術者の育成などにも取り組む」と、決意を新たにした。

 その後、菊田正和理事(共栄産業㈱)が、地球環境改善のために実効を上げるフロン回収システムの確立を図る、広く会員を募り正しい知識、革新的技術の導入と技術者の育成、更に恒久的発展を図るなど、総会決議を奉読した。

 協会が無事設立されたことに対し、新潟県環境部の山本進一副部長、日本フロン回収事業協会の鳥波益男氏、環境省フロン対策室の深見正仁室長が、来賓挨拶に登壇。山本副部長は、フロン回収の重要性を示し、「新潟県として心強い」と、感謝。協会の活動により、フロン回収が着実に進むことに期待を寄せた。

 鳥波氏は、世界共通の課題である地球の温暖化で、フロンの伸び率が高いことを指摘。そのフロン削減に的確に対応するため、協力して取り組む姿勢を示した。深見室長は、フロンがオゾン層破壊から、地球温暖化の要因となっていることに触れ、隣接する群馬や福島など、北関東から北陸へと拡大する協会設立に対し、心強いと感謝、今後の協会発展を願った。

 会長・副会長を除く、役員は次の通り(敬称略)。

 【理事】

 ▽菊田正和(共栄産業㈱)▽堀口昌之(㈲堀口冷凍)▽鈴木弘(新潟空調㈱)▽梶原栄次(㈱ミタカ)▽佐藤昌文(㈲サトー冷凍)▽西村秀則(㈲西村冷凍工業所)▽ト部晃(新冷工業㈱)▽鈴木忠行(日本ビルコン新潟㈱)

 【監事】

 ▽中村隆志(㈱極東商会)▽山木勉(新潟機器㈱)


【写真=関係者多数が出席した設立総会(13日、新潟東映ホテル)】


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