佐久市教育委員会は27日夜、(仮称)岩村田北部小学校新設についての保護者向け説明会を市役所で開催した。現状、岩村田小学校の児童数は1000人を超え、教育環境面の問題解消に北部小の分離・新設方針が示され、これに対し参加者からは早期開校を求める声が相次いだ。
方針によると、建設候補地は佐久平駅土地区画整理事業区域西側の水田地帯(旧中田地区)で、岩村田地区北部6区を通学区対象とするもの。これにより見込まれる学級数は20となり、想定される新小学校施設は、用地面積2万4000㎡以下に校舎延べ7400㎡、体育館延べ1258㎡規模。ほかプールなども整備対象となる。試算される総事業費は40~41億円。内訳は施設建設に31億円、用地取得費に10億円とされている。また、昭和47年築の岩村田小学校は、老朽化に伴い北部小新設に併せ改築するとの見通しも明らかにされた。
市教委は、各6区の区長を中心に建設場所と通学区の区切りを協議して、8月末までの意思表示を求め、「1区でも反対意見があれば廃案にしたい」とした。
参加者からは「参観日や運動会、音楽会等の催しの際の駐車場や観覧席の確保が限界」「地域で全面的に協力したいのでできるだけ早く」など早期新設への声が多数を占めた。
これらに対し市教委は、「候補地は地権者もまだ知らないし、埋蔵文化財調査の手間を考慮すると、取得して調査、造成で最短6、7年はかかる見込み。各区の意思が決まれば全力を尽したい」と答えた。
ほか、児童通学路の安全確保ため、国道141号線のラオックス付近の信号機を集約して、スクランブル交差点を設け、横断歩道を設置するなどの案を示した。