国土交通省で国土計画・調整と北海道開発施策の総括整理を担当する榊正剛(さかき・せいごう)国土交通審議官は10日に就任会見を開き、建設業は生活総合産業化していけるという独自の見解を示した。
榊国交審は「建設業は農業や林業に出ていった方が良いという議論があるが、今、苦しいけれども何とかやっていけるのは、兼業しているからという点もあるのではないか。例えば午前は農業、午後は建設業、夕方からは介護といったように、生活総合産業化すれば良いのではないか。そういう知恵を現場から出していくことが重要」と話している。
就任と同日の4日に閣議決定された国土形成計画(全国計画)に関しては「全国が元気になるよう、実があるようにしていくことが大切。全国計画は国の視点から新たな国土像をリードしていくことが求められている。広域地方計画は、今月から正式な協議会が始まる。全国計画は5か月遅れたが、広域地方計画は(当初の予定通り)年度内に何とか作りたい」と決意を語った。
また「空港にしろ港湾にしろ、良いものでなければ人はこない。10年20年先を見た場合に必要というものについては、色々な工夫をしてやっていくべき」と社会資本整備の重要性を説いた。
【写真=「建設業は生活総合産業へ」と話す榊国交審】