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官民の関係者ら/管更生技術を学ぶ/新潟県管更生技術協会

2008/08/22 新潟建設新聞

 JPR日本管更生技術協会の主催、新潟県管更生技術協会の共催による管更生技術研修会が20日、長岡市内で開催され、官公庁職員、コンサルタント、総合建設業者ら50人が参加、効果的な管渠更生の手法を学んだ。

 講義に先立ち、新潟県管更生技術協会の高橋浩会長(アイビス技建㈱・副社長)が、挨拶。新潟県管更生技術協会が、JPR日本管更生技術協会の新潟支部に位置付けられていることを改めて示した上で、同支部に県内15社が加盟していることを報告、管更生技術習得に励んでいるとし、昨年に続く今回の研修会にも多数の参加を受け、感謝の意を表した。同研修会には、県内で延べ120人が参加、全国でも1000人以上となっているという。さらに、今回の研修は、開催地が長岡市のため、管の耐震性などを加えていることを伝え、同研修会が実りあるものになることに期待を寄せた。

 引き続き、JPR日本管更生技術協会の遠藤茂理事が、挨拶を兼ねて管渠の破壊のメカニズムと構造設計の基礎を説明。安全で快適な生活環境などを支える管渠の総延長が現在、39万5000㎞を超えている現状を示した上で、「早くから下水道整備に着手した施設は、早急な対応が迫られている」と、強調。改築すべき管渠は、年々増加傾向にあり、年間数百mになっている中、最近の整備手法には、環境コストが求められているとし、意識向上の重要性を明言。有意義な研修会になることを望んだ。

 管路の崩壊のメカニズムでは、管体の崩壊とジョイントの崩壊の2つに分けられ、修復方法は、既設管と一体とする複合管または一体としない内挿管の2つに分類されることなど、管更生の経緯から、最新技術などを分かり易く解説した。

 さらに、管更生の権威として知られる日本管更生技術協会の横島康弘会長が、「管更生は耐震性を向上させる」「下水道管渠更生におけるモニタリング」「塗布型コンクリート防食ライニング」などを説明、参加者達は熱心に聴講した。

 JPR日本管更生技術協会は、管更生技術が社会的信頼を獲得し、財政及び福祉の増進に寄与することを目的に平成12年に設立。より安価で、より優れた品質の管渠更生技術の研究が急務のなか、最適な構造設計と積算を提供するため、上水道事業、下水道事業などの経営に関する調査研究のほか、更生技術に関する情報収集や調査研究、見学、視察、講演会、講習会の開催などを実施しており、全国で行われている今回の研修会には、発注者、設計者、施工者が一堂に会している。


【写真=最新の技術を熱心に聴講・20日、中之島文化センター】

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