佐渡市の高野宏一郎市長と同市議会の竹内道廣議長は9日、県庁を訪れ、平成22年に予定される羽田空港の再拡張を見据えた「佐渡―羽田間直行便就航に関する要望書」を、泉田裕彦知事に手渡した。
要望書では、「佐渡と大都市圏との直行便就航は、観光産業や離島地域の経済活動にとって不可欠であり、島民の悲願である」とし、佐渡空港の2000m化にもつながるよう、羽田空港発着枠および運行会社の確保について緊急性を持って推進するよう要望している。
高野市長は、「医師不足で、佐渡には麻酔医がおらず、高度な医療体制が確保できない。羽田直行便の就航は、産業・観光だけでなく、島民の生活の根幹を成すものと考えている」と述べた。
また、同席した竹内議長は「全国の離島地域では、国の空港整備計画に基づき、概ね空港の整備が完了しており、佐渡だけが取り残されている。まずは、羽田枠を確保してから、佐渡空港の整備につなげてほしい」と訴えた。
要望を受けた泉田知事は「佐渡―羽田直行便の就航は、地元の熱意が大切で、地元の体制が整えば実現も可能である。県としても最大限の努力をする」と約束した。
【写真=要望書を泉田知事に手渡す(9日、県庁)】