記事

事業者
国土交通省

21年度から恒常化/「くい上がり」「くい下がり」/発注標準を変革

2009/01/19 本社配信

 国土交通省は平成21年度から発注標準に対する考え方を変更し、直近ランクへの「くい上がり」と「くい下がり」を恒常化する方針を固めた。2月に開催予定の発注者責任懇談会の企業評価専門部会で合意を図る。

 従来の工事規模(金額)のみによる区分ではなく、各工事に対して6段階で付けている技術的難易度も判断基準に加えて、2軸で発注標準を決定する。基本的には企業の競争参加機会が拡大することになるが、総合評価による技術競争が激化する可能性もある。

 発注標準に関しては、工事規模(金額)と技術的難易度の関係性は必ずしも正比例していないことから、同省ではこれまでも「多様な工事の特性を工事規模のみで適切に区分できているのか」という問題意識は持っていた。良い仕事をした企業が受注機会を拡大できるような循環を構築する具体策のひとつとして、21年度から発注標準変革に踏み切る運びとなった。

 例えば一般土木工事の場合、21年度からA・B・C・D級の直近上下ランクの“相互乗り入れ”案件は増大することになるが、工事規模と技術的難易度がマッチしている大多数の工事については、従来通りの考え方で当該ランクのみの発注標準とする方向だ。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら