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千葉県八千代市

市民会館リニューアルで整備計画策定/あり方検討委設置、来年3月に市へ提言

2009/04/30 日刊建設タイムズ

 八千代市は、老朽化している市民会館(萱田町728)をリニューアルする計画で、今年度、「市民会館リニューアル整備計画」をまとめ、基本設計まで進める。また、計画の策定に伴い「市民会館あり方検討委員会」を設置し、今月20日に市民会館で初会合を開いた。委員会では耐震改修や施設整備、機能とサービスなどについて検討し、来年3月に市に提言を行う。

 検討委員会の委員は、公募による市民代表1人、利用団体代表1人、学識経験者2人、指定管理者の財団法人八千代市文化・スポーツ振興財団代表1人、市関係職員2人の計7人で構成。来年2月中旬までに4回程度開催する予定で、次回は8月上旬の開催を予定している。

 市民会館は1973年8月の竣工で、建設後35年を経過し、建物及び設備の老朽化が進んでいる。とくに設備については、多くが耐用年数付近及び耐用年数を超過したものが全体の80%に達している。07年度に実施した耐震診断では、大ホール、小ホール・管理棟とも「耐震性に疑問あり」と判定され、バリアフリー化も課題となっている。

 また、駐車場は隣接する市民体育館の利用時と市民会館のイベントが重なった場合の不足が指摘され、駐車場の立体化や有料化についても早急な検討が必要になっている。

 市の今年度予算には計画策定費として1014万円を計上。委託は来月中にも発注する予定で、コンサルタントはアドバイザーとして検討委員会にも参加する。既存施設の設計は桂設計、施工は竹中工務店が担当。88年には大規模改修工事を実施している。

 なお、市が委員会に提示した整備方針と既存施設の概要は次の通り。

 【リニューアル整備方針】

 会館のリニューアル整備では、既存施設の長寿命化を図るため、耐震改修・施設整備等を行い、高度で多様な現状の舞台芸術に十分に対応できる機能を充実させるとともに、大会や集会などコンベンション利用等、社会の変化や市民ニーズに対応できる多面性を備えた同市の象徴的な市民会館として整備することとする。同事業は、第3次総合計画第4次実施計画に位置付けられており、09年度に整備計画及び基本設計、10年度に実施設計及び改修工事を実施する。

 【市民会館概要】

 ▽所在地=八千代市萱田728番地

 ▽施設規模=RC造地下1階地上3階建て延べ約6699.83㎡(建築面積約3838.94㎡)。敷地面積は約2万1596.66㎡。

 ▽建設時期=1973年8月

 ▽施設機能・内容=①地下1階:休憩コーナー②1階大ホール:舞台505.20㎡、客席数1260席(1階990席、2階270席、車イス用スペース5席)、第1楽屋(定員30人、59.22㎡)、第2楽屋(定員10人、20.64㎡)、第3~第5楽屋(定員2人、10.32㎡)、舞台は間口18.46m、奥行13m。音楽、演劇、舞踏、バレエなどの練習・発表・公演、文化に関する講演会など文化活動の場として幅広く利用できる③1階小ホール:舞台113.55㎡、客席数457席(車イス用スペース2席)、第6楽屋(定員10人、21.45㎡)。舞台は間口10.556㎡、奥行6m。ピアノ公演、文化に関する講演会など文化活動の場として幅広く利用できる③1階:受付・事務室、ロビー、ホワイエ④2階:第2会議室、第3会議室、第4会議室、特別会議室、和室⑤3階:星襄一版画展示室(第1展示室、第2展示室、98㎡)、第1会議室、事務室他⑥駐車場:一般車156台、身障者用2台

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