国土交通省利根川下流河川事務所は、平成21年度の事業概要をまとめた。事業費は52億5912万円で、20年度当初比8・0%減。そのうち茨城県内分は21億4270万円。茨城県内の主な事業では、利根川下流部改修に1億円を計上し、神栖市の利根川河口部で導流堤の撤去(試験施工、仮橋設置)に着手するほか、堆積土砂の撤去、防波堤補強を行う。神栖市太田地区の無堤部では用地補償、築堤を促進するため8億7500万円を計上した。押付地区(利根町)の高規格堤防整備では用地補償などを進める。
利根川の河口部には、鹿島灘からの漂砂によって河口が閉塞することを防止するため、昭和23年から35年にかけて導流堤(L1180m、100万立方m)が設置された。だが、波崎漁港の建設によって鹿島灘からの漂砂の影響が無くなり、洪水時に河川の水位を下げて浸水被害を減少させるため、狭くなっている河口部の導流堤を撤去する。堆積土砂の撤去や防波堤の補強も行う。
21年度は事業費1億円を計上し、撤去方法を検討するための試験施工(仮橋設置、土砂撤去試験)を行う。このほどまとめた発注見通しによると、撤去試験工事(掘削工1万立方mほか)を第2四半期に一般競争入札で発注の予定。
河口から約16kmの神栖市太田地区では、無堤部の堤防整備を進めている。全体で約1500mを整備する計画で、14年度から着手。総事業費は約31億円。20年度までに上流部の約650mが完成し、下流部の約450mは概成している。
21年度は8億7500万円を予算化し、築堤工および用地補償を進める。発注見通しによると、太田地区築堤工事(L400m、盛土工2万立方mなど)を第3四半期に一般競争で発注の計画。
利根町押付地区では、スーパー堤防の建設を進めている。全体計画は延長約830m、面積約12・5ha。総事業費は約186億円。21年度も用地補償などを継続する。21年度事業費は1億7900万円。
一方、千葉県内の事業をみると、本宿耕地地区高規格堤防整備(香取市)に7億6300万円を予算化し、場内整備などを進める。
佐原広域交流拠点整備事業(香取市)では、湿地モニタリングやボードウオーク整備などを行う。21年度事業費は2000万円。事業はPFI方式を導入しており、東洋建設グループが整備を進めている。
利根川下流部の水環境整備(東庄町ほか)では、25年度までの計画で湿地の創出(L約30km)を図る。21年度事業費は8400万円。
そのほか、北千葉導水路の維持(機場操作、機械設備の管理など)に9億9190万円を計上した。
【写真=利根川河口部の導流堤】
















