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松本大樹建設市場整備課長/「人生設計みえる業界に」

2009/08/27 本社配信

 国土交通省の松本大樹建設市場整備課長は26日に就任インタビューに応じ、「建設労働者の高齢化が進んでいるので、若い人たちに入ってきてもらえるよう、魅力のある職場をつくっていかなければならない」と抱負を述べた。

 松本課長は「若い人がこの仕事をやって、人生設計がみえるようにしなければいけない。10年20年頑張ったらこうなって、最後は親方になって、みんなから尊敬されるような技能者になるというように。そう考えると、基幹技能者制度をもっと浸透させていかなければならない。認定されればきちんと仕事も来るし、現場をまわせる立派な職長のリーダーだということをわかってもらう。若い人たちが20年後にはあの姿になると目標にして、励んでいけるようにしたい。個々の技能者、それぞれの中小企業がやりやすい体制を整えていかなければならない」と話している。

 また「若い人にとって、建設業は入口で3Kのイメージが強い。文部科学省とも連携して、例えば工業高校の先生にきちんと建設業の面白みを理解していただいて、それを生徒に伝えていただけるようにしていきたい」と語った。

 設計労務単価については「予決令で決められているルールで、市場の動向をみて予定価格を決める、そのためのデータとして労務単価をとる。これは基本原則として変えられない。きちんと数字を精査して、実感とかけ離れた数字があるとすれば、それをどんどん除いていき、精度を上げていく。労務単価が安く、これに引きずられて厳しい状況になっているとか、ダンピングで叩かれて、泣く泣くこの値段でやっているのに、これが標準と言われてしまうなど、そういったご意見もわかる。ダンピングが起きていたり、下請や労働者にしわ寄せしているのが最大の原因なので、そこはきちんと取り組んでいく」と話した。

【略歴】

 まつもと・ひろき 東大法学部卒。昭和62年運輸省。国土交通省大臣官房企画官(政策統括官付)、在アメリカ合衆国日本国大使館参事官、内閣官房地域活性化統合事務局参事官などを経て、21年7月に総合政策局建設市場整備課長に就任。47歳。

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