コベルコクレーン(藍田勲社長)は、最大吊り上げ能力70tのシティコンシャスクレーン「パンサーX700」を開発。来月末より国内外向けに発売する。
同機は、昨年6月に発売された「パンサーX250」の上位機種。「パンサーX250」で確立した技術を生かし、エンジンを上部本体に搭載することで、クレーンの能力と車体の軽量化を両立している。車両総重量を40t未満に抑え、かつ、1軸あたりの重量は、通行許可申請を行う際に、制限が少なくなる10t未満。基本通行条件・C条件に適合しており、時間制限なしで走行可能な道路の範囲を拡大することができ、オペレーターの負担を軽減できる。
大型ラフテクレーンでは初めて、ブーム先端が下がったスラントブームを採用。全長は2軸車の従来機よりも355㎜短く、ブーム突出量は約60%短縮。4軸車でありながら、従来の2軸車と同等の閉所進入性を実現した。
また、発進加速性とスムーズな変速動作が特長のHST(静油圧変速機)の採用。大幅に走行性能を向上させた。
クレーン性能では、構造最適化解析手法を用いて設計された新家以上の48mロングムーブを搭載。クラス最長のブーム揚程を実現した。またエンジンがキャリア側にないため、ロワフレームがシンプル化され、前後共に高い剛性を実現。クレーンの操作にあたっては、リンク・ロッド式の手応えやリアクションの良さ、油圧パイロット式の軽快な操作性の両メリットを取り入れた新クレーン操作方式を取り入れた。
排ガス3次規制適合エンジン搭載はもちろん、クレーン遠隔稼働管理システム「KCROSS」を標準装備。環境や安全へも配慮している。