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(仮)新上船渡橋の設計はオリエンタルで/県道幸手境線バイパス/茨城と埼玉の両県

2010/03/06 日本工業経済新聞(茨城版)

 茨城と埼玉の両県は、県道幸手境線バイパス(埼玉県幸手市~茨城県猿島郡五霞町)延長1・8㎞の整備に向け、準備を進めている。県境の中川に架かる(仮)新上船渡橋の建設をメーンに道路整備を行う計画。用地買収の進捗率は茨城側が5割、埼玉側が2割。このほど、橋梁の詳細設計が㈱オリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)に委託された。埼玉県では予算が付けば新年度から仮設工を行いたい考えだ。

 県道幸手境線バイパスは、埼玉県幸手市東4丁目から茨城県猿島郡五霞町土与部に至る延長1・8㎞、標準幅員16m(橋梁部は14m)の幹線道路。道路構造規格は4種2級。

 現道が狭隘なほか歩道が未整備で、屈曲箇所も多く、県境の中川に架かる上船渡橋の老朽化が進む。また、工業団地などへの通勤や業務車両による朝夕の渋滞、国道4号バイパスから下吉羽幸手線への通過交通も増加し、生活道路への迂回車両も多い。

 さらに近い将来、供用予定である圏央道幸手インター連絡線にも接続する重要路線であることから、新橋を含むバイパス整備が計画されている。

 両県の都市計画道路として、昭和48年(五霞町)と昭和57年(幸手市)に都市計画決定。平成17年には五霞町の都市計画道路を変更告示した。

 そのうち茨城県側の都市計画道路は「土与部小福田線」で、路線延長が3060m。このうち1200mはすでに供用しており、河川寄りの1860mは未整備。未整備のうち、875m(県境~原宿台)の建設促進が、町田英夫幸手市長を会長とする両県の期成同盟会から要望されている。

 一方、埼玉側の道路は「幸手五霞線」で、路線延長が4140m。うち3190mは供用され、950mが未整備。期成同盟会では、この950mの建設促進を要望している。

 茨城県側は用地買収が約55%完了しており、関係する地権者もすでに全面的な事業推進の同意が整っている状況。

 一方、埼玉県でも昨年度から用地の買収交渉(進捗率約20%)などを実施しているほか、埼玉県の出先機関である杉戸県土整備事務所が、橋梁の詳細設計をことし1月に㈱オリエンタルコンサルタンツへ委託している。

 埼玉県では中川から埼玉県道下吉羽幸手線タッチ(大日神社辺り)までを先行整備したい考え。予算の付き具合によるが、橋梁の建設に向けた仮設工が新年度にも行われるもようだ。その後、進入路工、下部工、上部工などが順次行われていくことになりそう。


【図=幸手境線の位置図】

県道幸手境線バイパス2008652.jpg

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