県や国土交通省東京航空局などの主催による茨城空港開港式が7日、小美玉市与沢の同空港ターミナルビル1階ロビーで行われた。国や県、市町村の関係者や地元地権者ら多数が出席し、首都圏第3空港の開港を盛大に祝福した。11日にはオープニングセレモニーならびに出発式、歓迎式も催され、国内外への空の玄関口として本格的に稼働を開始する。
冒頭、主催者を代表して荒井伸国土交通省東京航空局長が「茨城空港開港は、県民300万人の海外への扉を大きく開くもの。百里の道も一歩から。小さな積み重ねがやがて安定をもたらすと期待し、今後とも関係者の方々と密接な連携を図り、地元に親しまれる空港にしていきたい」とあいさつ。
橋本昌県知事は「多くの皆さまのご尽力で開港の日を迎えることができたことにお礼を申し上げます」と感謝し、「これからは世界各国から観光客を呼べる努力をしていくことが大切。成功に向けて頑張っていきたい」と抱負を述べた。
さらに、前田隆平国土交通省航空局長は「増大する首都圏の航空需要の一翼を担う役割を果たすものとして、地域の皆さまの期待の大きさを感じる。茨城空港ここにありと国内外に発信することが、さらなる就航路線充実の足掛かりとして必要だ」と話した。
来賓祝辞では、郡司彰参議院議員が「将来に向けて明るい希望の持てる開港を迎えることができた。これまでの関係者の方々のご努力にあらためて敬意を表します」とあいさつ。
額賀福志郎衆議院議員は「将来の需要増に向け、首都圏第3空港として存在感を発揮していくと信じている。この空港があって良かったと言ってもらえるように育てていきたい」と期待を寄せた。
続いて、西條昌良県議会議長、玄東實アシアナ航空専務取締役日本地域本部長、井手隆司スカイマーク㈱代表取締役会長らも祝辞を述べた。
その後、主催者や来賓らの手でテープカットとくす玉開披を実施。多くの出席者が見守る中、開港を盛大に祝った。
式後には、関連団体から橋本知事に韓国の国花であるムクゲ100本が贈呈された。
同空港のターミナルビルは、S造2階建て(一部3階建て)延べ約7800㎡。1階に出発ロビー、到着ロビー、待合室、手荷物受取所、事務室を配置し、2階には送迎デッキ、売店、レストランなどが入居する。
滑走路は2本。民間航空機が主に離発着する新滑走路(L2700m、W45m)を、現滑走路(L2700m、W45m)の西側に新設した。
空港駐車場は約1300台が無料。面積は約5・4ha。全体事業費は約250億円で、うち県は3分の1を負担。
【写真=テープカット・くす玉割りのようす】