長岡市で11日、「寺泊港整備・利用促進協議会」(会長=森民夫長岡市長)の発足に伴う設立総会が開かれた。会場の長岡グランドホテルには50人あまりが出席。市町村の枠を超えた広域的観光ネットワークの構築を呼びかけた発起人、森長岡市長に呼応した首長らが一堂に会した。
審議で承認された会の規約や役員、平成22年度事業計画、収支予算等と並んで大きく掲げられたのが設立の趣旨。「寺泊港の整備と利用促進に向けた地域間の連携で、観光拡大を図る」というもの。
地方港湾として長岡、佐渡地域はもとより、県央や中越地域全体の観光振興と経済発展の重責を担う寺泊港。近年の公共事業削減が取扱貨物量にも影響し、平成11年度の38万tから平成20年度の14万tへの激減が港湾取引の衰退を覗わせる。その一方で、高速船「あいびす」がわずか65分で寺泊~赤泊を結ぶなど、佐渡観光の最短ルートとしての利点もある。さらに、港近くに位置する魚の市場通り「魚のアメ横」は県内でも有数の集客を誇る一大スポットだ。
協議会では、港湾施設整備に必要な予算確保や観光振興に関する調査研究、国、県との連絡調整、港湾利用の啓発活動等の事業展開を計画し、23団体の会員が協力して観光振興を図る旨を確認した。
森会長が語った抱負、「今、NHKの大河ドラマ・龍馬伝の順動丸のシャフト展示が注目されている。ここに集まった市町村、団体が連携して寺泊港や地域の活性化が図れることを願っている。有意義な会にしたい」が、今後どのように実現するのか期待が掛かる。
【写真=あいさつする森会長】