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プロポでサンライズ九十九里売却へ/今年度末公募、2011年度末目標に譲渡

2010/09/09 日刊建設タイムズ

 県は、「国民宿舎サンライズ九十九里」(山武郡九十九里町真亀4908番地)の売却を計画している。施設の譲渡では、価格だけではなく地域貢献など配慮した企画提案型の公募型プロポーザルにより選定する予定。プロポーザルは今年度末をめどに実施し、指定管理の終了する2011年度末を目標に譲渡する考え。県の9月定例県議会で、石橋清孝議員(自民党、東金市選出)の一般質問に森田知事と長妻商工労働部長が答弁し、明らかになった。

 県では今後、施設の財務状況の把握や事業価値の評価を行い、売却価格や公募条件等を整理し要項を作成し、あわせて選定委員会を設置するなど公募に向けて必要な手続きを進める。施設の譲渡については、県の行財政改革計画・財政健全化計画の中で検討が進められていた。

 また同施設は、観光拠点としてだけでなく山武地域の地域振興拠点としての役割も担っている。このため施設の譲渡では、地域振興拠点として役割の継続や地元市、町の意向などを踏まえて公募の要項を作成していく方針。

 同施設は、指定管理者制度を導入し、昨年4月1日から施設の運営を「財団法人千葉県観光公社・株式会社休暇村サービス」グループ(千葉市中央区富士見1-12-7)が行っている。指定期間は11年3月31日までで、指定期間の終了とともに施設を譲渡する。

 同施設は全国的にも人気の高い施設だが、今後、大規模改修など維持管理費用が負担になることが予想され、県の厳しい財政状況から売却する方針が決まった。また、財源を同施設からの収入に頼っている県観光公社については今後、解散等を含めた検討が必要になってくる見通し。

 同施設は1966年8月に県営国民宿舎「九十九里センター」としてオープンし、その後、施設の老朽化に伴い観光拠点として再整備を行い、96年7月に「国民宿舎サンライズ九十九里」として新たにオープンした。

 施設は九十九里浜に面し、コンベンション機能やテニスコート5面・屋内プールなどを有する通年型観光施設となっている。

 敷地面積は4万2001.89㎡。施設の規模は、本館がSRC造5階建て延べ1万5328.15㎡。ほかにSRC造地下1階平屋建てのプール棟、RC造平屋建ての車庫棟、S造2階建ての従業員用仮眠宿舎がある。宿泊室は95室(収容人員300人)、広間2、会議室3、多目的ホール(収容人員500人)。

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