協和エクシオ(石川國雄社長)は、設計・施工を一括受注した、温泉施設(=岩手県八幡平市)の木質バイオマスボイラー建設工事が竣工を迎え、試験運転を経て市への引き渡しを完了させた。完成を記念して、9月21日には現地で竣工式も執り行われた。
今回、同社がボイラーを設置したのは「岩手山焼走り国際交流村 焼走りの湯」。天然の温泉をはじめ、地元の食材を多用した食堂や、休憩室などを備えた日帰り温泉施設だ。
そこにS造、延べ床157・19㎡のボイラー棟を建設、木質バイオマスボイラーを設置。既設の2基の重油ボイラーを予備として、木質バイオマスボイラをメインボイラーとして使用する。木質バイオマスボイラーは、世界有数の実績を持つポリテクニック社(本社=オーストリア)の製品。生木チップのほか、バーク(樹皮)などの木質燃料を燃焼して得られる熱源を利用し温水や熱水、蒸気として回収するシステムだ。
通常のボイラでは利用が困難で、多くの場合産業廃棄物として処分されているバークを燃料として使用できるのが大きな特長。市内の製材業者から購入した生木チップとバークを燃料に使用することで、地域の林業関係者のコスト削減などにも貢献できるとしている。