国土交通省は9、10日に第57回全国地方整備局出張所長代表者会議を開催した。昭和29年から毎年1回行っている内部の会議。現場に従事している職員が、監督・検査のあり方を中心に、現状報告、取り組みの方向性を議論した。
その中で監督・検査の上流段階の話として、そもそも設計が現場と一致していないケースがあり、金額や工期の変更対応が多くなっていることへの問題意識が示された。マンパワー不足という現場の実態から、職員の負担感も増している。
早期発注の観点から概略設計で発注する場合もあり、最悪のパターンとしては、用地買収が見込みのままで完了していないこともある。
また工事の品質低下、粗雑工事を防ぐためには、現場に足を運ぶことが最大の近道であるにも関わらず、デスクワークが多くなってしまっている現状への不満も挙がった。本省では、継続して業務効率化を推進する考えを示している。
このほか、公共事業費削減に連動した維持管理費削減で、従来は毎年3、4回行っていた堤防などの除草回数を2回に減らしたことから、地域住民からの苦情が増加している現状が報告された。