上越市下門前地区で、学校法人・マハヤナ学園(石田明義理事長)が整備を進めてきた上越市初となる認定こども園の『ミルフィーユ保育園』がこのほど完成し、先月26日には、竣工式が執り行われた。
上越で初となる認定こどもは、同法人が運営するマハヤナ幼稚園の隣接地に建設され、施設規模は、S造平家建て延べ床面積511・89㎡。幼稚園とは渡り廊下でつながっている。同施設では、0~2歳児までを対象に30人程度を受け入れる計画だ。
設計はアイ建築研究所が手がけ、施工を本間組が担当した。
新施設では、『天空回廊』と呼ばれる手描きの天井画が描かれたアール型天井の廊下と高さ6mの吹き抜けの遊戯室が、目を引く。そのほかに施設内には、地域の子育て支援として、子育て広場室のほか、認定こども園の要件とされる調理室なども備えている。
『認定こども園』としての認定までは、施設の規模や設備、有資格者、職員数などの要件があるほか、新潟県では、幼稚園と保育園間の距離や給食の自校方式などが定められており、認定までのハードルは多い。
また、先ごろの東日本大震災の影響で、資材の物流が一時ストップするなどのトラブルがあったが、このほど、無事に完成の日を迎えた。
式典で、マハヤナ学園の石田明義理事長は「今冬は豪雪であったが、厳しい環境の中でも、高い技術と最新の設備を取り入れ、立派な施設を完成させていただいた。頭が下がる想いである」と謝辞を延べ、施工者である本間組建築事業本部の佐藤実本部長に感謝状を手渡した。
佐藤本部長は、「幼稚園の施工に続き、保育園の施工も当社に御下命いただいたことは光栄である。信頼に応えるべく、11月の地鎮祭から、これまで無事故で完成を迎えることができた。アイ建築研究所をはじめ関係者の皆様に御礼を申し上げる」と語った。
また、来賓として出席した稲荷善之上越市副市長は「新しいまちづくりの子育て支援の拠点として、マハナヤ幼稚園とともに、上越市で初となる認定こども園への積極的な取組みに期待したい。市の重点施策である『すこやかなまちづくり』の実現へ心強いかぎりである」と村山秀幸上越市長の祝辞を代読した。
【写真=上越初の認定こども園が誕生。内部には天空回廊も。また、本間組に感謝状が贈呈された】