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長岡に動物愛護拠点建設/起工式で安全を祈願/県のPFI事業

2011/05/12 新潟建設新聞

 県内初のスタイルで動物愛護の事業展開を図る施設、「人と動物のふれあい拠点施設(仮称)」の起工式が10日、長岡市で行われた。泉田裕彦知事ほか60人の関係者が出席し、2012年4月1日の開館に向けて建設工事の無事完成を祈願した。

 同施設整備事業は、新潟県がPFI方式で計画。佐藤工業グループが総合評価一般競争入札で落札した。昨年9月定例県議会で、事業統括者の㈱アニマルサポート長岡(長岡市宝4-2-25・高道一榮代表取締役)との20年間の維持管理業務契約、事業費12億9768万4000円の締結を承認。施設内での動物飼育維持管理を、渡辺ビルサービスが担当する。

 県立歴史博物館向かいの小高い関原丘陵、約7346㎡の敷地に建設される施設は、S造平家建て延べ1463㎡で、電気室、屋外トイレを配置したRC造の付属棟を併設。気軽に犬や猫とのふれあいを楽しめるスペースや200頭の飼育室、しつけ体験室、展示啓発室、研修室、感染症検査室、ボランティア室などを設置する。

 また、2944・06㎡の芝生広場や、緊急時の避難に即応する災害対応スペースを203・24㎡確保。駐車場は、大型バス利用にも対応する2105・75㎡での整備を計画する。

 起工式では、細貝建築事務所の細貝宏典社長による鎌入れ、泉田知事と高道社長の鍬入れ、佐藤工業の島津良孝副社長の鋤入れで安全を祈願。

 神事終了後にあいさつに立った泉田知事は「県では東日本大震災の避難者と動物の受け入れの取り組みを行い、中越大震災の時も、動物とのふれあいが大切だとの経験を得ている。県の各種動物愛護団体の活動は国内トップで、殺処分ゼロを目指している。アニマルセラピーが重要視される中で、この施設が大きく新潟県の未来を切り開き、長岡市のまちづくりに貢献すると思う。最大限の努力を払い、人と動物、まちづくりのネットワークが広がるよう、無事故での完成を祈念する」と祝意を示した。

 また、事業者代表としてあいさつしたアニマルサポート長岡の高道社長は「本日、待望の起工式を迎えられた。地元の皆様のご理解、ご協力に感謝したい。長期間の維持管理になるが、皆様からご指導いただいて進めていきたい。今後とも宜しくお願いする」と抱負を述べた。

 同施設の設計および監理は細貝建築事務所が担当。施工は佐藤工業・ダイエープロビス・中越興業JVが行う。

【写真=起工式では泉田知事も鍬入れを行った】

人と動物ふれあい①004090.jpg 人と動物ふれあい(建設地)004091.jpg 人と動物ふれあい②004092.jpg 人と動物ふれあい③004093.jpg

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