市川市は28日、2010年度に行った京成沿線のまちづくりに関する整備構想報告を公表した。09年度の調査で指摘された京成八幡駅周辺地区について、課題点の整理や、まちづくりの観点からアプローチを行ったもので、市街地再開発事業の一環として都市計画道路3・5・1号を単独立体交差(アンダーパス)させる案が提案された。
昨年度の調査は、京成線の菅野第3号踏切から京成八幡第4号踏切までの約600mの区間と、京成八幡駅周辺を検討範囲として、特に踏切遮断による交通渋滞改善および京成本線交差部の安全性の向上について、沿線のまちづくりと調和した現実性の高い案を策定する目的で、コンサルタント業務をトーニチコンサルタントに委託して行った。
京成線との立体交差については、①道路掘削(アンダーパス)・鉄道高架案(鉄道を少し嵩上げし、道路を掘割にして交差させる)②道路高架(オーバーパス)・鉄道掘割案(鉄道を掘割にし、道路を少し嵩上げして交差させる)③道路単独立体交差(アンダーパス)案(都計道3・5・1号の車道のみを地下化して交差させる)の3案を検討。概算事業費は、①は鉄道の高架区間約690m、交差する道路が都計道3・4・15号および3・5・1号で概算事業費約269.6億円、②は鉄道掘割区間約510m、交差する道路が都計道3・4・15号および3・5・1号で概算事業費約288.8億円、③は交差する道路が都計道3・5・1号のみで概算事業費約56.1億円とし、3案の中では都計道3・5・1号の単独立体交差(アンダーパス)が実現化の可能性が高いとされたものの、費用便益比は1.0を大きく下回る0.39とされた。
このため、京成八幡駅北口の市街地再開発事業の一環として都計道3・5・1号の単独立体交差(アンダーパス)と延伸整備を行うことで、費用便益比を基準値(1.0)以上とすることが提案された。市街地再開発事業の区域は、南側が京成本線の側道境界、西側が道路が延伸された場合の都計道3・5・1号の道路境界、東側が都計道3・4・15号の道路境界、北側が都計道3・5・1号と3・4・15号が交差し囲まれた区域の約1.37haを想定。
敷地を一体化するため、現行の第1種住居地域と近隣商業地域の2つの用途を近隣商業地域(容積率300%/建ぺい率80%)に統一し、第二種市街地再開発事業(建築敷地面積約9530㎡)で、地上5~7階程度、延べ床面積約2万2870㎡(住宅約3430㎡、商業約5710㎡、業務・公共約1万3730㎡)の施設建築物が提案されている。
















