都市計画道路田富町敷島線建設で県は年明けにも甲斐市名取地内から同市篠原地内を結ぶ区間を事業化する。年度内に測量設計を始め来年度には本格的な用地交渉に入る。竜王駅周辺では国道52号~国道20号間を行き来する車で朝夕を中心に深刻な渋滞が発生。同区間が開通すればこうした渋滞緩和に大きな効果があるものと期待される。
田富町敷島線は中央市山の神~甲斐市島上条を結ぶ約8860m。釜無工業団地内を抜ける部分など一部供用しており昨年9月には立体工区(甲斐市名取地内)が供用した。今回事業化する区間は立体工区南側、国道52号(美術館通り)との交差点が起点となる。そこから南へ国道20号「山県神社北」交差点を経由し甲斐市篠原地内の供用済み区間までを結ぶ。
県中北建設事務所によると整備延長は約1400m。年明け早々にも用地測量や設計、移転補償に向けた調査を進め、まとまった用地が確保できた所から工事に入る。民家が多い場所だけに着工は2013年度以降になりそうだ。工事は北から3工区に分け1、3、2工区の順で行う予定という。
国道20号「山県神社北」交差点については既存の市道との6差路にすることも検討したが交通安全上問題があるとして、国道20号との4差路とした。それに伴い既存の市道からのアクセス路を新たに整備する。
今月開かれた山梨県都市計画審議会では県が示した同計画案について審議、原案通り承認した。これを受け県は年明け早々にも同計画を事業化する見通し。
一方、JR中央線高架北側から愛宕町下条線までの間を拡幅整備する「大下条工区」については、このほど埋蔵文化財調査が完了、年度内にも着工する見通しとなった。同事業は既存道の拡幅を基本に線形を改良する計画。カーブがきつい箇所を拡幅改良することで、安全の確保や渋滞緩和へとつなげる。