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江戸崎工業団地約10・3ha、北星産業と契約/(仮)コメリ茨城流通センター建設へ

2011/12/23 日本工業経済新聞(茨城版)

 県企業局は、江戸崎工業団地の物流施設用地約10・3haについて、全国でホームセンターを展開する㈱コメリの100%子会社「北星産業㈱」(新潟県新潟市南区、捧賢一代表取締役会長)と売買契約を締結した。コメリの茨城県、千葉県を中心に約90店舗へ配送する物流拠点として取得した。今後、整地、出入口設置など必要な工事を行い、来年3月ごろに引き渡す予定。その後、同社では来年11月稼働を目指し「(仮)コメリ茨城流通センター」を建設したい考えだ。

 江戸崎工業団地は、昨年1月に企業局が県開発公社から事業を継承し、土地権利関係の整理や市街化区域(工業地域)の編入、新字名「江戸崎みらい」の設定、造成工事などを急ピッチで進め、稲敷市とも協力しながら誘致活動を展開。北星産業の立地が決定した。

 場所は、稲敷市江戸崎みらい1番の一部で、分譲地-2の敷地10万3463㎡。今月22日に20億6926万円で売買契約を締結した。

 コメリグループでは、東関東地域への店舗網拡大の新たな流通センター用地の確保を模索。江戸崎工業団地は、配送管轄エリアである茨城県、干葉県における出店網のほぼ重心に位置し、効率的な商品供給が可能であること、圏央道ⅠCに近接していることが事業展開に有利と判断した。

 さらに、東日本大震災でも被害がなかった強固な地盤を持つこと、常磐道や圏央道、常磐線の交通網、電気・水道などのインフラの復旧が早かったことなどが、評価されたようだ。

 北星産業では、㈱コメリ取扱商品の保管、仕分け、店舗への配送手配ができる流通センターを建設予定。同社では、すでに流通センターを全国8カ所に設置しており、今回の立地が9カ所目で敷地面積では最大規模。そのため、他県の施設よりも大きな立体倉庫や平屋倉庫の連結した建物などを検討しているもよう。

 来年1月に整地工事に着手して同3月に引き渡し後、北星産業による建設工事が始まる見通し。

 県企業局では、今回の大型立地を弾みに立地優位性を積極的にPRしていく。

 北星産業㈱は売上高114億6300万円(ことし3月期)で従業員数は703人(ことし12月現在)。地元雇用は約90人(うち正社員15人程度)。㈱コメリは売上高2985億9400万円(ことし3月期)で従業員数1万711人(ことし3月期)。店舗数は1076人(ことし12月現在)。


【図=江戸崎工業団地】

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