中央市は市内10カ所の市営団地を将来的に7カ所に集約する方針を固めた。3団地を順次用途廃止とし解体、残る7団地を建替えまたは改修して維持していく。市がまとめた公営住宅の長寿命化計画素案で明らかにしたものでパブリックコメントを経て年度末をメドに計画を策定する。
市は人口の将来推計や現在の入居数などから将来的に必要とされる戸数を、現入居戸数の5%増となる248戸と算出。老朽化した建物を廃止し近隣団地に集約するなどの措置を段階的に進め最終的に7団地とする。
比較的竣工年度の新しい布施、山宮、久保、神明の4団地については設備の改修を行いながら維持していき、老朽化が進む町之田、下田保、山王については2018年度から順次建て替える。
用途廃止し解体する布施北、釜無、飛石については13年度から入居者の住替え誘導を始め15年度に布施北と飛石、17年度に釜無を解体する予定だ。
新たな町之田団地は用途廃止する戸数を踏まえ現在の36戸から72戸に増やす。RC造3階建てを4棟整備する計画で1棟に18戸入る。間取りはファミリー世帯に対応できる2DK、3DKとする。
下田保団地も現在の15戸から24戸に増やす。RC造4階建てを2棟整備する計画で1棟には3DK8戸、もう1棟には2DK16戸を整備する。
山王団地は現在と同規模の52戸程度を確保する。現状1~2階建ての住宅を3階建ての住宅に集約。余った敷地は売却する方向で検討する。間取りは2~3DKで現状を踏まえ2DKを多くつくる。
維持にあたっての改修は新年度に予定する久保団地の受水槽の修繕を始め、浴室の改修や外壁の補強、火災報知器の設置などを計画。19年度までをメドに安全性の確保及び長寿命化に必要な修繕を行う。
解体後の跡地については布施は公共用地として当面市が保持していくが釜無、飛石は売却し団地建替えの費用に充てる。
計画にかかる総事業費は29億5343万円を見込む。内訳は建替えに25億5330万円、改修・維持に2億9623万円、解体などに1億390万円。
各団地の改善スケジュール(案)は次のとおり。
◆町之田
▽22年度以降 建替
◆布施
▽16-17年度 壁、屋根改修▽19年度 火災報知器改修
◆布施北
▽15年度 用途廃止、解体
◆下田保
▽18-20年度 設計・建替
◆釜無
▽17年度 用途廃止、解体
◆飛石
▽15年度 用途廃止、解体
◆山王
▽21年度以降 設計、建替
◆山宮
▽13年度 浴室改修、アスベスト除去など▽15年度 外壁補強▽19年度 火災報知器改修
◆久保
▽12年度 受水槽修繕▽13-15年度 壁、屋根改修 アスベスト除去など▽19年度火災報知器改修
◆神明
▽19年度火災報知器改修
【写真=老朽化が進む山王団地】