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中原建設㈱安全衛生協議会/第36回労働災害防止安全大会/組織作りで労災防止

2012/07/10 埼玉建設新聞

 中原建設株式会社(中原誠社長、本社=川口市柳崎5-2-33)と同社安全衛生協議会は5日、川口駅前市民ホールフレンディア・キュポ・ラ本館4階で「第36回労働災害防止安全大会」を執り行った。

 大会では各安全表彰のほか、居酒屋などを運営する有限会社てっぺん大嶋啓介代表取締役による『本気の朝礼で現場を元気に!』の講演を聴き、参加者283人が言葉の大切さを学ぶとともに、良好な職場環境や出会いの大切さを確認した。

 昨年の労働災害による物故者に対し黙祷を捧げた後、主催者として登壇した中原社長は「近年、安全における活動に対し、色々な取り組みが行われている。普段、現場で事故が起きないように色々な工夫をして、現場のルールとしてシステム化することが重要だと思っている。しかし、システムを動かしている者自体が人間という非常に不安定なものである。人間のことをよく理解した上でのチーム作りやリーダー作りをしていかないと事故はなくらない」と考えを述べた。

 続く来賓挨拶では、川口労働基準監督署の馬場一明次長が「我が国の労働災害の現状を見ると長期的には減少傾向にあるが、今も1000人を越える尊い命が失われている。一方、労働災害による休業4日以上の負傷者数は2010、11年と2年連続で増加している。産業構造の変化などによって、従来労働災害の代表格であった製造業・建設業の割合が減少し、小売業・社会福祉施設などのサービス業の割合が増加している。しかし、墜落・転落など重篤な災害の発生率が高い建設業においては、従来にも増して安全対策を推進していかなければならない」と自発を促した。

 引き続いて挨拶を行った川口警察署の近藤峰彦交通課長は「今年度、県内の交通情勢は大変厳しく、今現在での死者が101名。全国で愛知県に次いでワースト2位となっている。1つの市町村として見た場合、川口市は8名が命を落としており、県下では最も多い。交通事故は30~40歳代に多く、違反別ではわき見運転が最多。取り締まりが難しいため、防止するにはドライバー一人ひとりが事故を起こさないよう強い認識が必要」と呼びかけた。

 この後、各表彰に移り労働災害防止においての優良企業、優良社員、安全標語特選・入選者を称えた。優良企業は、稲垣電機、株式会社フェニックス、株式会社丸金金澤建設工業が推薦され、優良社員では小林啓介さん(=工事グループ)、赤池進さん(=製造グループ施工チーム)が受賞の栄誉に与った。さらに、安全標語特選者には「声をかけ 絆でなくそう、 ヒューマンエラー」を詠んだ石川博幸さん(製造グループ製造チーム)が選ばれた。

 安全の誓いでは、小林さんが①墜落・転落災害防止ゼロ運動の推進②会社全体による安全活動の推進③交通災害・労働災害防止の推進――を掲げた。

 休憩明けの実績紹介では、DVDにより2011年度に自社が施工した工事を発表した。

 大詰めの講演に入り、有限会社てっぺん大嶋啓介代表取締役が会社創立からこれまでの沿革や元気な朝礼を紹介するDVDを上映し「最初から元気のある人間ばかりが集まっているのではなく、元気がなかったりやる気が無かったメンバーも多かったが、人は出会いや環境で自分の持っているものが引き出せるんだなと感じる」と解説した。さらに「結果を出している人とうまくいかない人との違いは、前向きな言葉を使っているか後ろ向きな言葉を使っているかという違いがある。前向きな言葉・動作・表情を意識して使うことで、脳の中で感情を司る扁桃核がいきいきわくわくした状態(ビゴラス状態)になりコントロールできる。脳は言葉どおりの状態を作ろうとする機能があり、疲れたというとそのとおりの状態を作ろうとする。言葉は自分や周りに大きな影響を与える」と言葉の大切さを解き、講演を終えた。


【写真①=中原社長】

【写真②=283人が集い労働災害防止安全大会を開催した】

【写真③=馬場・川口労働基準監督署次長】

【写真④=近藤・川口警察署交通課長】


【写真⑤=大嶋・てっぺん代表取締役】


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