土浦市環境衛生課は老朽化著しい市営斎場の改築に向けて基本実施設計業務プロポーザルの審査委員会を今月17日開催し、22日に結果を公表した。最優秀者は㈱アール・アイ・エー東京支社(東京都港区)、優秀者は㈱久米設計(東京都江東区)。市は今月中に最優秀者と契約を締結し、来年9月5日までに実施設計まで策定する。設計費予定価格は税抜き9877万円。順調に進めば、来年度後半から造成、建設工事へと進め、2016年度前半の供用を目指す。概算工事費は26億7977万円。
市営斎場は1980年3月に供用。老朽化、狭隘化が著しい上、火葬炉設備はダイオキシン類削減対策指針に対応していないことから、更新が必要となり、一昨年度に㈲イーアイシー(神奈川県横浜市)で「市営斎場施設更新基本計画」をまとめた。
市はこの基本計画をもとに、入札で設計を委託する方針だったが、市都市計画審議会からの答申を受け、委託方法をプロポーザル方式に変更。委託費を2カ年の継続費に切り替え、6月20日にプロポーザルを公告。
7月6日まで参加表明書の提出を受け、同11日に第一次審査を実施。①事務所の実力(業務経歴など)②担当チームの能力(技術職員の経験・実績など)③取組方針・基本的な考え方-により参加表明6者のうち5者を選定した。
その後、8月10日まで技術提案書を受け付け、同18日に学識者で構成する選定委員会においてプレゼンテーション・ヒアリング審査を実施。
最優秀者にアール・アイ・エー東京支社、優秀者に久米設計を特定し、8月21日に結果を通知した。同27日の見積もり合わせを経て、同31日に最優秀者と契約を締結する。設計費予定価格は9877万円で、履行期間は来年9月5日まで。
13年度後半から工事に着手し、造成、本体工事へと工程を進めていく。既存の火葬炉を運転しながら施工するため、工期には余裕を持たせるという。工事は4カ年(実質3年)で実施し、16年度前半の供用開始を目指す。
なお基本計画における施設規模は、火葬・葬棟・待合を兼ね備えたRC造一部2階建て、総延べ床面積約4385㎡。火葬棟には火葬炉6炉のほか、告別室2室、収骨室2室、収骨ホール2カ所を内部に盛り込んだ。
工事計画は、敷地内を既存市営斎場の営業エリアと新斎場の工事エリアに区分。I期工事として新葬祭棟を整備し、Ⅱ期工事として既存斎場(待合室と式場)を解体、跡地への新火葬棟を整備するが案が示されている。
同計画における工事費は概算で総額26億7977万円を見込んでいる。