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年末にも本体工発注/設計、解体は業者選定中/廣橋第一病院改築へ/第二病院も改修予定/誠之会

2012/08/24 日本工業経済新聞(茨城版)

 医療法人誠之会(廣橋幽香子理事長)は、震災で大きく被災した廣橋第一病院(北茨城市関南町仁井田551)について、同病院を取り壊し、その跡地に新病院を建設する方針を明らかにした。外来診療のみの2階建てで建設予定。現在、設計業者と解体業者を選定中。本体工事の業者選定はこれから。早ければ年末にも本体工事が始まるもようだ。2013年度末の完成を見込む。これに関連して廣橋第二病院(同市関本町福田1871)も改修予定。

 誠之会は、北茨城市内に2病院(廣橋第一病院、廣橋第二病院)を経営。そのうち廣橋第一病院は、震災による病棟設備の損傷からいったん業務を停止。応急工事により昨年7月に外来診療を再開するも、新患の受付は縮小し、入院診療も停止するなど機能面は大きく低下している。

 そのため、著しく損傷した病院の取り壊しと新病院の建設を含む施設全体の抜本的な工事を計画。入院診療の再開と外来診療の強化、および介護ケア施設の新設に踏み切ることを決めた。

 そして、被災した県内事業者の早期事業再生を支援する「県産業復興機構」が、工事に必要な資金調達を円滑に行うため、旧債務の買取を実施。このほど、県産業復興機構による第1号の債権買取案件として決定されている。

 現在の廣橋第一病院は、一般内科、外科、整形外科、神経内科、泌尿器科、歯科の5科目を扱う療養97床の病院。コンクリート6階建て建物面積5348・58㎡。

 新病院は2年かけて完成を見込む。まず、第一病院の機能を第二病院へ移転した後、第一病院を取り壊す。そして、跡地に外来診療のみの2階建てで建設予定。療養97床の機能はなくなり、その分、第二病院204床のうち約50床を療養病床として利用する予定。今後、県などとの調整の後に正式決定する見込み。

 これらの工事に向け、見積もりを取りながら解体業者と設計業者を選定中。解体後、本体工事は早ければ年末、遅くとも年明けには始めたい意向だ。

 また、第二病院も改修する予定だが詳細は未定。療養病床として利用するための改修などが行われるもよう。施設は敷地1万26㎡にコンクリート2階建て建物面積5554・69㎡で建設。現在の診療科目は精神科と神経内科。


【写真=改築予定の廣橋第一病院】

改築予定の廣橋第一病院(北茨城市)013640.JPG

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