関東地方整備局の青木栄治総務部長に、日々の業務の中で職員へ求めることや、近年の採用抑制で組織の年齢構成が偏っていることへの対応などを聞いた。総務の魅力は「職員みんなの働きがいや生活に直接貢献できること」。地方整備局勤務は初めてで、今後、事務所や出張所などを訪問し、現場を見て、職員に「不透明で元気が出にくい中、背筋を伸ばし誇りを持って頑張ってもらいたいということを、自分なりに伝えたい」と話している。
―業務の中で職員に求めることは。
青木 自分たちの使命に誇りを持って、国民全体のために働くという意識を持って取り組んでほしい。そのために総務部として、働きやすいように、そして少しでも全体の待遇などが良くなるように、自分たちのできる範囲で一生懸命やっていく。私たちには、国民全体の奉仕者として公正な仕事をしていくという基本線がある。日々の仕事の中で具体的にいくつかの選択肢がある時は、常にこの基本線に立ち返って考えてもらいたい。
―整備局職員の年齢構成の偏りについて。
青木 昨今の採用抑制(2013年度新卒採用予定は大卒6人・高卒若干)で、若い人が極端に少なくなっている。そうすると仕事の仕方として、成果は確実に、同時に教育もしていくということができにくくなっている。部下の方が上司よりも人数が少ないという、逆ピラミッドになってしまっている。若手が、周りに同世代がいて相談するようなことができなくなっている。どう補っていくか。一人ひとりの能力を育てることにプラスして、仕事の仕方を変えていかなければならない。これから、本省と相談しながらやっていく。先を見据えて考えていかなければならない。
―入札契約の実務について。
青木 色々な入札契約方式がある中で、企業選定から契約について、とにかく公正に、間違いなくやっていくということが基本中の基本となる。また7月末に開いた関東公契連の総会では、経審改正(社会保険未加入企業への減点措置の厳格化)と施工パッケージ型積算方式について、整備局から管内の自治体へ説明した。
【略歴】
あおき・えいじ
1961年生まれ、51歳。東京大学法学部卒。85年建設省採用。欧州連合日本政府代表部一等書記官、阪神高速道路経営企画部次長、国土交通省総合政策局環境政策課長などを経て、7月から現職。