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上田市防災支援協会

上田市防災支援協会/浦里小火災で支援本部/市と連携し手作業で撤去

2012/09/19 長野建設新聞

 今月5日夜、校舎など5棟を全焼した上田市浦野の浦里小学校の火災現場において、上田市防災支援協会(深井正文会長=深井組)は17日、焼けた建物のがれきを撤去する工事を開始した。焼けた建物部分の木材や基礎の石などは保存する予定で、金属類などとの分別を手作業により行った。

 同協会は火災が発生した翌日、上田市からの緊急応援要請を受けて支援本部を設置。市と連携を図りながら、上田警察署らが出火原因を調べる間に、延焼を免れた南校舎への安全通路確保のほか、更衣室やトイレなどを整備し、10日の授業再開にこぎ着けた。

 深井会長は「これまでは自然災害だったが、今回は初めてのケース。火災自体は残念なことだが、協会員の一致団結で、スムーズに役目をこなせたことは嬉しい」として、「撤去作業は1カ月が必要だが、創立140周年の記念運動会を予定する体育の日までに更地にできれば」と話していた。

 今回の火災により、木造2階建ての北校舎と旧管理棟(旧校舎)、木造平屋のトイレ、給食用倉庫、休養室が全焼し、給食室は半焼の被害を受けた。焼失した延べ床面積は合計約2400㎡。旧管理棟は1924年(大正13年)の建築で、市では、指定文化財にするか否かの検討中の出来事だったとしている。校舎は多くの映画やテレビドラマのロケに使われている貴重な建物で、近年では映画「私は貝になりたい」「草の乱」などの撮影が行われた。

 深井会長によると「出火の2、3日前には近くの民家で物置の火事があったばかり。過去にも隣りの川西小や塩田中学校の火災などが発生している」とのこと。今だ出火原因は明らかになっていない。

【写真:手作業による撤去作業と焼失した校舎】


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