笛吹市は近く、石和中学校北館と同校給食棟改築に伴う実施設計業務を一括して公告する。入札は11月中旬を予定しており、年度内に仕上げる考え。市では、来年度にグラウンド内に仮設校舎を建設。また給食棟については解体と改築の両工事を計画する。2014年度には北館を解体して、新校舎を改築する。両施設とも構造や規模は現施設と変わらないが、延べ床面積は若干上回りそうだ。
現在の北館は、RC造3階建て延べ1893㎡の規模で、主に普通教室として活用。竣工は1974年で、耐震改修及び大規模改造工事などを1991年に実施済み。このため現行の耐震基準は満たしている。しかし校舎の構造が「バッテリー方式」という特殊なもので、利便性が悪く、早期の改善策が求められていた。
市では本年度に石和中学校のボーリング4カ所など地質調査を、山梨技術研究所(同市石和町唐柏585-1・055-261-6333)へ委託。測量調査をカワイ(同市御坂町成田2034・055-263-5667)が担当している。
一方、現行の給食棟は、調理室S造平屋建て延べ182㎡と、食堂S造平屋建て延べ618㎡で構成。普通教室と同様、1974年に竣工されたが、その間に改修など工事は行っていない。
給食棟の改築が決まった当初は、一宮町にある学校給食センターと同様にセンター方式を考えていたが、児童数も多い石和町では多大な建設敷地が必要なこと、石和西小学校で新たに給食棟を整備したことから、石和中学校も「学校方式」により改築することになった。
調理衛生環境や調理員の作業環境の悪化から早急な対応が課題とし、新しい給食棟は、学校給食の高い安全性や効率性を考慮すると、「フルドライ&オール電化方式(調理数800食程度)」が有力だ。
これまで市では、一宮町に「一宮学校給食センター(S造2階建て延べ1514・78㎡)」を建設。HACCP&ドライ方式の導入、オール電化の採用により、徹底した衛生管理と快適な作業空間を省エネ省コストで実現させている。
このほか、石和中学校内には管理特別教室棟、技術科棟、屋内運動場などがあるが、これらの施設は全て耐震化済みとなっている。
【写真=老朽化が進む校舎北館(上)と給食棟(下)】