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未着工0・7km区間来年度の着工目指す/国道6号千代田石岡バイパス/事業評価監視委員会が了承

2013/08/13 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省関東地方整備局は、国道6号千代田石岡バイパス(かすみがうら市市川~石岡市東大橋、L5・8㎞)の進捗状況をこのほど開かれた事業評価監視委員会に諮り、事業の継続が了承された。同バイパスでは本年度、用地交渉、東田中高架橋(L219m)の上部・下部工、改良工事を推進している。来年度からは、全体4区間のうち未着工の区間③(石岡市東田中~小美玉市栗又四ケ、0・7㎞)の改良工事に着手する計画。そのほかの区間でも工事を継続する。

 千代田石岡バイパスは、国道6号の渋滞緩和と茨城空港へのアクセス機能の強化のために計画。延長は5・8㎞、幅員は一般部30m、橋梁部25・5mで4車線。全体事業費は約272億円。

 1997年3月に土浦市中貫から石岡市東大橋まで15・7㎞が都市計画決定され、98年度にかすみがうら市市川から石岡市東大橋まで5・8㎞を事業化。測量、調査、設計を進め、2003年度に用地取得に着手した。用地取得率は、ことし5月時点で面積ベースで89%。

 工事は、全体をかすみがうら市側から4区間に分けて計画。04年度に区間①(かすみがら市市川~石岡市中津川、2・6㎞)に着工。08年度からは区間②(石岡市中津川~東田中、L1・7㎞)に、09年度からは区間④(石岡市東大橋~小美玉市栗又四ケ、L0・8㎞)にも着工した。現在は、区間②で東田中高架橋工事、区間④で橋梁下部工、改良工事を実施している。

 事業の必要性について関東整備局では、計画区間の並行区間である国道6号現道の渋滞損失時間は全国平均の約10倍で、現道の平均死傷事故率も全国平均を上回っており、バイパス整備によって渋滞緩和と事故減少が見込まれると説明。

 費用対効果については、総便益429億円に対し総費用(事業費266億円+維持管理費20億円)は286億円で、費用便益比は1・5で便益が費用を上回っている。残事業についても総便益429億円、総費用98億円で4・4となっている。残事業費は78億円。

 さらに、同バイパスは、百里飛行場連絡道路の一部に指定され、バイパス整備によって茨城空港の利便性向上や空港に隣接する工業団地「テクノパーク」の物流機能の強化に貢献できるとした。

 県知事からも早期完成を要望されており、事業の必要性や重要性は高く、早期の事業効果を発現するため同委員会に事業の継続を諮り、了承された。



【図=千代田石岡バイパス計画図】

国道6号千代田石岡バイパス015754.jpg

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