県竜ケ崎工事事務所河川整備課は、一級河川新利根川河川改修事業で計画している4つの調節池のうち、第2池の整備を大竹重機建設㈱(利根町)で進めている。今後は3池・4池を整備するにあたり、流域における浸水状況を考慮し、整備の手法を検討していく。また2池までの河道改修を進めていきたい考え。
同河川整備は、1981年から霞ヶ浦河口~万才橋(県道美浦栄線、河内町砂場)下流まで延長23㎞を中小河川改修事業で着手。93年から利根町の市街化に対処するため調整池4カ所を位置づけし、95年度から治水緑地事業に着手(現在は河道部の広域河川改修事業と統合)。昨年度末までに河道改修延長23㎞について、流下能力の70~80%を確保したほか、03年度に調整池1池の整備を完了した。
しかし現在、大雨による冠水被害が発生するなど、排水機能は十分ではなく、地域住民からの排水機能、調節池機能の改善が求められている。
同課は、10年度に2池の用地買収と物件補償を進め、昨年度に2池の詳細設計をパシフィックコンサルタンツ㈱(東京都多摩市)で策定。洪水調節容量は2万立方m。本年度は大竹重機建設㈱で工事を進めている。
また今後、3池・4池を整備するにあたり、流域における浸水状況を考慮した上で、費用対効果を見ながら、流域の開発状況に応じた整備の手法を検討していく。また2池の整備効果を発揮するため、2池までの河道改修を進めていきたい考え。
全体事業費は134億4230万円で。このうち11年度末までの事業費は34億3300万円で事業の進捗率は25%。
【図=新利根川の整備促進概略図】