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国土交通省関東地方整備局(建設)

国道357号の継続妥当/関東地整/湾岸千葉改良と湾岸県区間

2013/12/11 日刊建設タイムズ


 関東地方整備局が10月31日に開催した第7回事業評価監視委員会で、本県に関連する国道357号湾岸千葉地区改良と国道357号東京湾岸道路千葉県区間の2件が審議の対象となり、継続が妥当とされた。両事業は再評価実施後3年を経過したことから審議の対象となった。

 県内の国道357号(東京湾岸道路)は、千葉市中央区から都境界に至る約34㎞の路線で、東京湾に接する主要都市、港湾を連結している。

 湾岸千葉地区改良は、千葉市美浜区真砂から中央区問屋町までの約5・6㎞・W50mの4車線の路線。問屋町から登戸1丁目までの1・0㎞までが地下立体本線(BOXトンネル)、登戸1丁目から真砂までの4・6㎞が平面改良。路線は1969年度に都市計画決定し、2003年度に事業化された。総事業費は約303億円を見込み、残事業費は49億3100万円。本年度は道路改良やBOXトンネル、関連工事などを施工中で、地下立体本線部は14年度の完成・供用開始を目指している。

 費用対効果では、総費用319億円に対し総便益450億円で、費用便益比は1・4。経済的内部収益率も5・8%を確保し、効果が認められた。

 一方、東京湾岸道路千葉県区間は、横須賀市から富津市に至る全長160㎞の東京湾岸道路のうち、千葉市美浜区真砂から浦安市舞浜地先までの延長21・3㎞・W50~100mの路線。70年度に事業化され、72年度に着工した。習志野・千葉区間と船橋区間は83年度に一般部の全線が供用し、習志野・千葉区間の浜田立体が89年度に供用した。浦安・市川区間は90年度に一般部が全線供用し、06年度に千鳥町立体、07年度に高浜立体が供用。総事業費は1313億円を見込み、残事業費は280億2200万円。

 残事業の延長は8・5㎞。浦安・市川地区で塩浜立体と舞浜立体の調査設計を実施し、船橋地区は調査設計及び用地買収、工事を進めている。本年5月末時点での用地取得率は99%。

 今回の審議区間の事業の費用対効果は、総費用4122億円に対し総便益1兆9213億円で、費用便益比は4・7。経済的内部収益率も6・9%を確保し、効果が認められた。

 今後は、船橋地区で交通円滑化対策により改良舗装工事を実施し、浦安・市川地区の舞浜立体と塩浜立体では16年度までに調査設計を完了させ、17年度から橋梁に着工、23年度の供用開始を目指す。

 2地区の残事業は次の通り。

 【国道357号湾岸千葉地区改良】

 ▽工事費(43億3800万円)=①土工22万9000立方m(23億8600万円)②管渠工3000m(5800万円)③函渠工一式(3億4600万円)④排水工一式(4億円)⑤中央分離工3800m(2200万円)⑥車道舗装3万9900㎡(1億400万円)⑦歩道舗装2万3800㎡(1億2000万円)⑧交通管理施設工一式(8億7600万円)▽間接経費(地質調査、測量、設計にかかる費用及び予備費)一式(5億9300万円)

 【国道357号東京湾岸道路(千葉県区間)】

 ▽工事費(233億6900万円)=①土工4万5965立方m(2億2200万円)②軟弱地盤改良工1万4184立方m(4600万円)③擁壁工(補強土壁)一式(4100万円)④排水工(L型側溝、縦断管)8050m(4億1800万円)⑤雑工(情報ボックス移設等)一式(1億2200万円)⑥橋梁費100m以上(鋼橋2橋4種、鋼橋6橋3種)2520m(195億6300万円)⑦橋梁費100m未満(鋼橋2橋)120m(6億9800万円)⑧車道舗装4万9471㎡(7億8800万円)⑨歩道舗装2万224㎡(6500万円)⑩交通管理施設工(標識工、道路照明、歩道橋等)一式(11億7400万円)▽間接経費(地質調査、測量、設計にかかる費用)一式(38億2800万円)


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