記事

事業者
茨城県

県都計審で荒川沖木田余線を4車線拡幅へ

2013/12/25 日本工業経済新聞(茨城版)

 本年度第3回目の県都市計画審議会(川又諭会長、以下都計審)が24日、県庁で開かれ、諮問4件を審議。都市計画道路「荒川沖木田余線」の4車線拡幅や、それに伴う霞ヶ浦浄化センターの面積変更を原案どおり可決。知事へ答申した後、来年1月上旬に都市計画決定(都決)される見通し。その後、土浦市を中心に道路整備が行われる。そのほか都計審では、神栖市砂山と水戸市大場町の廃棄物処理施設の敷地位置について支障なしとした。


 荒川沖木田余線と中貫白鳥線は、都決後20年を経過した未整備路線を対象に総合的な見直しや再検討を行った結果、機能や役割が変化したことや都市交通の円滑化を図る必要があることから変更する。

 まず中貫白鳥線は、かすみがうら市との行政界を起点とし県道土浦笠間線までは幅員12m、その東側は幅員18mで都決。起点から国道6号まで約470mが概成。概成区間は幅員8mの2車線で整備され、交通が増える見込みがないことなどから約380mを廃止。延長約4490mから4110mとし、車線数を2車線とする。

 次に荒川沖木田余線は、JR常磐線東側に位置し、国道6号を保管する役割などを持ち、阿見町大字荒川沖本郷字内記を起点に国道354号バイパスに至る延長1万1500m。1957年に都決。宍塚大岩田線と立体交差を除き全区間の整備が完了。

 しかしJR土浦駅東側の港橋から南側区間が幅員25mで都決されている一方で、北側区間の都決が幅員18mであることから、接続部がボトルネックとなり、特に朝夕の通勤時間帯に交通渋滞が発生。また終点(土浦市手野町字川向)で接続する国道354号バイパスは4車線化の事業中で完成すると当該路線のさらなる交通量増大が見込まれる。

 これらを踏まえ、幅員18m区間の約2300mについて幅員を25mに変更し車線数も4車線に設定する。

 また荒川沖木田余線の4車線拡幅の変更では、霞ヶ浦浄化センターの区域に道路用地が重なる。この用地は緑地として使用されており、拡幅により面積が減少しても浄化センターの機能に影響を及ぼさず、センター区域内に緑地を移動することが可能であることから、センターの区域を約25万㎡から約24万9900㎡へ変更する。

 そのほか廃止する市決定分として田宿中城線と下高津桜町線、また変更する駅前東崎線と自由通路について説明があった。なお市決定分は11月28日の市都計審で可決答申されている。

 また都計審では、石津建材㈱(神栖市賀)が計画する破砕処理施設(神栖市砂山)の敷地位置を審議。神栖市や鹿嶋市内の解体工事や建築現場から発生する廃プラスチックなどの中間処理を行うための施設で、S造平屋延べ1081・05㎡と既設工場(S造平屋延べ425・89㎡)の用途変更などを行う。処理能力は一日当たり733・36㎡。

 平和建設㈱(水戸市谷田町)が計画する、がれき類の破砕処理施設(水戸市大場町)も敷地位置が審議された。敷地6932・35㎡にS造2階延べ86・90㎡の事務所、S造平屋延べ71・10㎡の一次破砕機上屋、S造平屋延べ33㎡の二次破砕機上屋、S造平屋延べ29・61㎡の振動スクリーンを新築する。処理能力は一日333・60t。


【図=位置図】

荒川沖木田余線016535.jpg

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら