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新潟市に氷上競技の日本海側拠点誕生

2014/02/04 新潟建設新聞

 新潟市中央区の鳥屋野潟近くに建設を進めていた『新潟アサヒアレックスアイスアリーナ』が竣工。今月1日には、開館を記念したオープニングイベントが開催された。

 氷上競技の日本海側拠点施設として、国際規格に対応したメインリンクとカーリング3レーン分のサブリンクを備えるほか、環境に配慮したエコリンクとして、屋根と南側壁面を太陽光パネルが覆い、リンクの整氷には高効率の液化CO2を冷媒とした冷凍機3台を導入している。

 施設規模は、S造2階建て延床面積5440・03㎡。整備事業費はおよそ22億3000万円。

 整備にあたってはDBO方式により設計・施工・運営を一括発注し、運営事業者であるバティネレジャーを代表企業に設計はINA新建築研究所、施工を福田組・加賀田組・INA新建築研究所JVが担当した。

 アリーナのメインリンクは、国際規格対応の30×60m、サブリンクはカーリング3レーン分として15×45m、観客席は固定・可動式・仮設を併せて998席を備える。一体的な柱のない大空間を確保するため、天井には、立体トラス構造を採用し、新潟の積雪にも耐える設計とした。そのほか、供用部分にはエントランス、貸靴コーナー、選手控室、親子ルーム、会議室などがあり、供用部の内装には県産越後杉が使用されている。

 また、環境に配慮した施設として、屋根と南側壁面を覆う太陽光発電は2132枚のパネルを使用し、年間42万kWを発電するほか、外壁には、断熱性の高い金属パネルを使った。課題となっていたリンクの整氷など冷却にかかるエネルギーコストへは、液化CO2を冷媒に、気化熱により整氷を行う冷凍機3台を導入している。不凍液に液化CO2を使用する同システムでは、ポンプ動力に掛かるが少なく、ムラ無く効率的に整氷が行えるのが特徴。液化CO2をスケートリンクで採用した施設は、全国で2例目となる。

【写真=国際規格に対応したメインリンク。液化CO2を使った冷凍機を採用】

国際規格に対応したメインリンク006268.jpg 液化CO2を使った冷凍機006269.jpg

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