つくば市(市原健一市長)は、2014年度(平成26年度)当初予算案を公表した。大穂地内へ新設を計画する総合運動公園整備事業には1億7328万9000円を計上し、基本計画・基本設計の策定に取り掛かる。小中一貫校の「つくば紫峰学園」整備では、設計の策定を進めるとともに用地を取得する。このほか島名小学校校舎増築事業に2億9396万8000円、小田城跡整備事業に2億3317万円など。(仮)新谷田部学校給食センター整備では、既存施設の解体工事費を盛り込んだほか、設計費に2カ年継続費5001万5000円を設定した。
一般会計の総額は682億7000万円と前年度比4・5%の増。このうち普通建設事業費は、2年目となる消防庁舎建設工事費や中根・金田台地区公園用地購入費の増に伴い、前年度比38%増の74億7775万1000円となった。
総合運動公園は、高エネ研南側の未利用地へ整備を計画しているもの。㈱東京ランドスケープ研究所(東京都渋谷区)で策定した基本構想によると、敷地内には第1種陸上競技場やラクビー兼サッカー競技場、テニスコート、アーチェリー・弓道場、総合体育館、屋内プールなどの配置を計画。概算事業費は総額約300億5000万円。
新年度は基本計画・基本設計の策定、都市計画決定を予定。15年度に実施設計を策定し、16~18年度で陸上競技場・ラクビー兼サッカー場・総合体育館などを整備し、茨城国体やラクビーワールドカップ前の供用を目指す。屋内プール・テニスコート・公園施設は19年度以降の整備となる見通し。
なお3月の市議会には、URから市土地開発公社が整備用地を取得する案件(約46ha、約66億円)も上程する。
つくば紫峰学園は、北条5060番地ほかに筑波東中学校と5小学校(筑波小・田井小・北条小・小田小・山口小)を統合した小中一体型の施設を整備するもの。校舎(RC造3階建て、延べ約1万1000㎡)を中心に、小中分棟の体育館やプールを配する。
現在は、基本・実施設計等業務の委託業者をプロポーザル方式で選定中で、今月25日に結果を発表する。新年度予算案には、本年度からの継続費となる設計の策定に1億9038万4000円を計上したほか、土地購入および補償費に1億1889万円を盛り込んだ。
島名小学校では、児童数の増加により校舎を増築する。㈱相澤建築設計事務所(つくば市)が設計を策定した。施設規模はS造2階建て、6教室、延べ床面積980㎡。
このほか教育関係では、小田城跡復元整備事業で、新年度は北西部を中心とした公園残りの土木工事(5731万1000円)、トイレ工事(2778万8000円)、案内所建築工事(1億1674万8000円)などを行う。
また小田城跡整備事業終了後の保存整備を計画する、金田官衙遺跡用地の用地取得も進める。
給食センター建設事業では、(仮)新谷田部学校給食センターの整備に向け、既存施設の解体工事に9903万6000円、造成工事設計委託に627万1000円を計上したほか、建築工事設計委託の2カ年継続費に5001万5000円(14年度=2220万円、15年度=2781万5000円)を設定した。
環境関連では、17年度の稼働を目指すリサイクルセンターの整備に向け、実施設計・環境アセスメントに5840万7000円を計上。
少子・高齢化対策では、市内における民間保育所の建設(新築2・増築2)に対し3億9228万1000円、特別養護老人ホーム整備(1施設)に5800万円、小規模多機能型居宅介護整備(1施設)に1500万円を補助する。
また老朽化の進んだ真瀬保育所(S造平屋建て、延べ543・42㎡)の建て替えを実施する。新年度に新園舎を整備し、15年度から10年間の賃貸借契約を結ぶ計画。総額は2億1413万円。
道路関連では、道路新設・改良事業に5億6807万9000円、幹線道路新設・改良事業に5億6481万円、道路維持・管理事業に8億3011万円を盛りこんだ。公園関係では、中根・金田台地区への公園整備に向けた用地購入に5億7000万円。
また特別会計を見てみると、下水道事業特別会計では公共下水道整備事業に1億9323万円、特定環境保全公共下水道整備事業に7億1716万円を計上するほか、つくばエクスプレス関連公共下水道整備事業に13億8700万円を盛りこんだ。
水道事業会計は、資本的支出が23億3090万8000円で、うち施設整備費に7億4673万3000円、施設改良費に5億819万7000円を計上している。
【エクセルデータ=2014年度つくば市予算表、図=基本構想における総合運動公園配置図】