木更津市は、県が施行する金田西地区特定土地区画整理事業区域内での都市計画の変更手続きを進めている。地区北側及び東京湾アクアライン沿線の約35・8haを対象に用途地域を変更し、併せて地区計画を導入。また、金田西雨水ポンプ場を補完する金田雨水調整池の整備を計画する。今月3日に案の概要の縦覧が終了し、4月に案を縦覧する。その後、6月に市都市計画審議会に諮り、審議会の承認を得て7月の決定・告示を目指す。
都市計画の変更は、金田西地区の土地区画整理事業の進展や土地利用の見直しに伴い実施する。地区北側では、市が金田総合高速バスターミナルを計画するとともに、県が大型街区を形成し、企業誘致などを計画している。このため、新たな土地利用に併せ、東京湾アクアライン沿道と北側の用途地域を、既存の第一種低層住居専用地域から近隣商業地域24・5ha(建ぺい率80%、容積率200%)と準工業地域11・3ha(建ぺい率60%、容積率200%)に分けた。
また地区計画は、高速バスターミナルなどを計画する北側を複合利用地区とし、東京湾アクアライン沿道を沿道利用地区とした。沿道利用地区は、従来の都計道中野畑沢線沿線をAとし、アクアライン沿線をBとして区分。複合利用地区はA3・2ha、B12・3ha、C11・3haの3地区に区分した。
沿道利用地区Bは、幹線道路沿道としてのポテンシャルを活かした、商業・業務等の多様な機能を配置し、沿道交通や地区の商業サービスに対応した利便性の高い沿道市街地を形成。複合利用地区Aでは、商業・業務等の複合的で多様な機能の形成を図る。複合利用地区Bでは、東京湾対岸地域に強くアピールし、時代の要請に対応できる広域的な商業・業務等の多様な機能の形成を図り、複合利用地区Cでは、木更津金田バスターミナルを核とする交通結節機能並びに房総地域全体及び対岸からの広域的利用に対応した多様な機能の形成を図る。
沿道利用地区Bと複合利用地区Aでは、一戸建て住宅(兼用住宅含む)、床面積の合計が15㎡を超える畜舎、自動車教習所、マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、馬券所、場外車券場などの建築を禁止し、複合利用地区Bでは、これに加え共同住宅、寄宿舎、下宿屋、長屋、複合利用施設Cでは、さらにキャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホールなどが禁止となる。また、都市計画道路及び都市計画図表示の壁面後退区画道路からの道路境界線までの距離を2・0m以上とする。
金田西調整池を整備
一方、金田西雨水ポンプ場については、面積を約6310㎡から約4060㎡に縮小し、新たに金田西雨水調整池約7700㎡を追加した。ポンプ場から放流渠で東京湾に雨水を放流するが、一気に放流できないため、いったん調整池に貯留してから放流する計画で、ポンプ場を補完する施設として調整池を整備する。ポンプ場は全体計画雨水量約11・0立方m/秒の排水能力で、ポンプは4台(約78立方m/秒1台、約194立方m/秒3台)。事業計画のポンプ台数は3台(約78立方m/秒1台、約194立方m/秒2台)を予定。