新潟市西蒲区の漆山企業団地内でJASPA㈱(本社・横浜市)など4社が建設を進めていた航空機部品製造の共同工場がこのほど竣工した。
共同工場はJASPAが工場設置者となり、新潟市漆山企業団地内のYSEC㈱(本社・横浜市)新潟工場の敷地内に、工場棟2棟(建築面積約5600㎡)を建設。加工請負企業としてYSEC、㈱羽生田鉄工所(本社・長野市)、㈱山之内製作所(本社・横浜市)が同一敷地内で、一貫生産により航空機部品の製造を行う。新工場の建設工事は小川組(新潟市秋葉区)が担当し、設備を含み約46億円の事業費が投じられた。
共同工場の竣工に併せて11日には、河村建夫衆議院議員や新潟市の篠田昭市長など約200人が新工場内を視察した。
共同工場では、JASPAが顧客から航空機のエンジン燃焼部品を一括受注し、YSECが機械加工と特殊加工を、羽生田鉄工所が表面処理、山之内製作所で検査・物流を担当することで、これまでの単品受注から一貫生産(ワンストップソリューション)による管理受注体制を確立するもので、航空機部品の共同工場としては国内初。
JASPAの阿部和幸代表取締役は「建屋が完成し、設備が入るたびに身の引き締まる思い。工場を成功させ、期待に応えたい」と決意を述べた。
また、視察に訪れた河村議員は「日本の航空機産業の前途を担う工場。新潟は、地理的にも中国、韓国、ロシアとの主要都市であり、国としても航空機産業のシェアを20%まで高めるため、取組みを進めなければならない」と語った。
【写真=共同工場が竣工。工場内も公開された】