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神奈川県相模原市

相模原市がインセンティブ発注をほぼ倍の30件で試行

2014/06/19 日本工業経済新聞(神奈川版)

 相模原市は、工事成績評価や災害時における市への貢献度を条件としたインセンティブ(評価型競争)入札について、26年度は件数を増やして試行する。工事の適正な施工の確保、事業者の技術力の向上や社会的貢献への意欲を高めることなどを目的に、昨年度までの2通りの入札方式を3通りに分けたうえ、昨年の14件からほぼ倍に当たる30件程度を発注する構えだ。

 インセンティブ発注について市では、25年度まで「工事成績評価」、「市への貢献度」、「建設業労働災害防止協会(建災防)加入」のすべてを満たす業者を対象に行ってきた"評価型指名競争入札"と、主観点数が18点以上を対象とした"評価型条件付一般競争入札"の2通りで試行してきた。

 今年度は、工事成績が優秀な事業者を評価する「工事成績評価型(Ⅰ型)」、と市との災害協定など社会・地域に貢献している事業者を評価する「社会・地域貢献型(Ⅱ型)」、主観点数が一定点数以上の事業者を対象とした「主観点数型(Ⅲ型)」に分け、原則、条件付一般競争入札での発注することとした。

 このうちⅠ型は、22~25年度の工事成績評価がAまたはBを一回以上受けている事業者を対象とする。ただし、以下一回以上受けた事業者と指名停止期間がある場合は除く。

 Ⅱ型は、市と災害に対する復旧等の協定を締結している者、建災防加入者、建設機械の保有状況、25年度に凍雪害対策に活動した者を対象項目に一定以上の点数を満たした者が対象。

 Ⅲ型は指名(入札)参加登録時の主観点数が18点以上の者。

 対象工事案件及び予定件数は、土木で予定価格1億円未満の中から抽出し10件程度、舗装、建築、電気、管は予定価格5、000万円未満から概ね、舗装で3件、建築で5件、電気と管は6件程度を予定している。全体では30件程度の発注を見込んでいる。

 なお、評価型による契約は手持ち工事として加算しない。ただし、同型で落札した場合、以降の同型入札には参加できない。


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