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群馬県沼田市

沼田市の横山市長へインタビュー

2014/07/10 群馬建設新聞


ことし4月に行われた沼田市長選挙で現職を破った横山公一氏。今後、農業の6次産業化に向けた農産物加工センターの設置や小中学校の再配置などについて検討を進めるという。老朽化が進む市役所については「現状は白紙の状態。グリーンベル21への移転や仮庁舎への使用という声も聞こえるが、まずはグリーンベル21が抱える問題の解決が先決」との見解を示している。

-現在の心境と抱負は

横山 市制60周年を迎え、来年2月には旧白沢村、旧利根村との合併10周年となる記念すべき時に市民の皆さま方の力強いご支援を頂き、市長に就任することができた。市の発展のために尽力した歴代市長の実績をかみしめ、真摯に取り組むことを改めて決意したところ。


-これからのまちづくりは

横山 基本理念は「暮らしを実感できる文化的生活」と「豊かな等身大の沼田」を目指すことにある。「文化的な生活」とは、芸術文化やスポーツに親しみ、地域経済や農業が元気な状態であること。また、「豊かな等身大の沼田」は、厳しさを増す地方財政、眠っている地域資源や特色の発掘など市の現状を的確に把握し、市民が主役の身の丈にあった都市となるよう、行政と市民が力を合わせて進めていくこと。この2点の実現に向けて全力を尽くしていく。


-公約の具体的な展開は

横山 農産物のブランド化と併せ、6次産業化への取り組みを進めていく。その施策としては、農産物加工センターの設置を計画している。これまで流通に乗らなかったいわゆるB級品、C級品でも加工することで商品となり、小規模農家の振興に役立てる。また、これからの少子高齢化社会に向けて女性の参画拡大と子育て、教育の充実にも取り組む。幼稚園、保育所に対する施策の充実と並び、老朽化が進んでいる施設は、民間への補助も含めて対応を進めていかなければならない。小中学校についても、児童数の減少に伴う再配置は避けられない問題であり、解決方法を模索していく。


-庁舎の老朽化問題とグリーンベル21について。

横山 老朽化した庁舎への対応方法は白紙の状態。グリーンベル21は市内の一等地にあり、活用方法はともかく取得する考え方もあることは確か。だが、問題解決を待たずして、グリーンベル21に移転するなどの方針を示すことはできず、対応方法を考えることは難しい。グリーンベル21は問題が複雑に絡み合い、一朝一夕では解決できない。現在、グリーンベル21対策係がその対応を行っており、まずはグリーンベル21の持つ個別の問題解決が最優先だ。


-公共事業に対する考え

横山 中山間地域に位置する自治体にとって、公共事業は地域経済の活性化に寄与するものだと考えている。「選択と集中」を基本に、財政状況を勘案しながら一定程度の公共事業は進めていく。


-建設業界へメッセージを

横山 2月に発生した豪雪災害では多大な協力を頂いた。今後も連携、協力して対応をお願いしたい。


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