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群馬県安中市

来月にも入札公告 「峠の湯」増改築

2014/07/18 群馬建設新聞


安中市は近く、温泉施設「峠の湯」の増改築に着手する。工事は建築・電気設備・機械設備の3分離で発注予定。建築については一般競争入札とする方針で、早ければ来月にも公告する見通し。建築と機械設備については施工者との契約にあたり、議会承認が必要となるもよう。解体も建築に含める。工事には1年程度かかる見込みで、来秋のオープンを目指す。

工事は昨年7月の火災で一部が焼失した峠の湯を増改築する。核建築研究所(前橋市)による設計も大詰めを迎え、所管する地域振興課では成果品が上がり次第、設計が妥当かどうかチェックするとともに、建築確認申請を進める。

建築工事についてはJV施工となる見込み。「今のところ8月下旬までに入札公告し、9月下旬には仮契約したい」との意向。9月市議会、または臨時議会で施工者との契約承認を求める。建築のほか、機械設備の契約についても議会に上程することとなりそう。また、年度をまたいだ工事となるため、事業費の繰り越しについても議会に承認を求める。

3棟のうち中央の棟を改築し、両側の棟を全面的にリフォームする。施設には火災による焦げや臭いがついており、「屋根もクロスも全面的に替える」という。また、この付近には市民が集まって宴会を開く場所がないため、宴会などに使える部屋も新たに用意する。飲食を提供する業者については「ジャンルごとに数社が入る訳ではなく、いろいろな食べ物を提供できる1社に任せる」という。

浴場が入る東側施設のボイラーには、被害が少なかったため、そのまま使用する。だが、浴槽などその他の設備は元々、傷みが著しかったため造り直す。おみやげを買ったり、休憩したりできる場所も設け、入館料なしで自由に出入りできるようにする。新たな中央棟は、RC造2階建て・延べ床面積約1133㎡の規模。吹き抜けがない分、今の施設より広くなるという。3棟合わせた総延べ床面積は約3000㎡。レジや入荷システムなど、運営に使う設備も全面的に更新する予定だ。

市は、本年度の当初予算に事業費約9億3800万円を計上した。ただ、この額は昨秋に算出したもの。市の担当者は「この予算で、ぎりぎり間に合うとみている」と言いつつ「不調はやはり心配」と漏らす。不調となった場合は、再入札する方向で検討するが、工事費を増やすことは難しいため、設計を見直して実勢価格に近づけることになりそうだ。


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