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茨城県公園街路課

県公園街路課の鮎川停車場線U型擁壁設置2件は9月にも

2014/08/20 日本工業経済新聞(茨城版)

 県土木部都市局公園街路課は、都市計画道路「鮎川停車場線」(主要地方道・日立常陸太田線、日立市鮎川町~国分町)の街路改良事業428mで、両サイド40mのU型擁壁設置工事をそれぞれ発注する。9月に一般競争入札で公告したい考えだが、第3四半期にずれ込む可能性が高い。計画区間の中央に位置する常磐線のアンダーパス部分に向けて段階的に工事を進める方針。アンダー部のボックス工事はJRが業者へ発注しHEP&JES工法で進める予定だ。


 鮎川停車場線は、国道6号の諏訪五差路と国道6号日立バイパスを東西方向に結ぶ850m(都市計画決定延長)のうち、日立市道である都市計画道路多賀山道線との交差点から国道245号に至る428m(事業認可区間)。

 現況の道路幅員が2~6m程度で歩道が未設置であるほかJR常磐線と平面交差しており、歩行者や自動車利用者などが危険な状態。この区間の整備により交通危険箇所の解消と南北軸道路間の連結強化を目指す。

 特に南北軸については、南側の県道日立笠間線(通称・山側道路)が開通したことから、これを国道6号日立バイパスまでつなげて整備効果を発現させる意味でも鮎川停車場線の整備を推進したい考え。

 事業認可区間(428m)の総事業費は約51億円。2002年度から事業着手し、12年度末までの進捗は9%。㈱オリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)が設計。本年度予算には6億2000万円を計上した。

 13年度には、近接する日立化成㈱山崎事業所(桜川)の出入口付け替えに伴い、都市計画道路「多賀山道線」との交差部(日立市鮎川町)で交差点改良を実施。同社の守衛所を動かすため、同社と調整しながら施工を進めている。前年度の繰越予算を活用。

 常磐線の下をくぐる区間(アンダー部)のボックス工事は、JRに設計(常磐線横断函渠詳細設計)を委託。この部分は、国道50号サントル千波のアンダーパスをイメージ。現地盤高と計画道路高の差は約9mを想定。JR路線の影響範囲の部分はJRが工事を受託して発注する。

 JRのボックス工事が特殊なことから、県では離れた両サイドから施工し、徐々にJRボックスの部分に近づけていく考え。延長40mのU型擁壁設置工事を両サイドで9月に発注する見通しだが、実際には第3四半期にずれ込む可能性が高そうだ。

 続く工事も、内側に近づける形で両側からU型擁壁設置などを発注していく。ただJRのボックス工事には時間がかかることから、県側の工事の一時中断が予想される。その際、他の部分の工事を発注する可能性もある。なおJRのボックス工事はHEP&JES工法を用いる見通し。

 また計画では、日立化成工業㈱山崎事業所の出入りを考慮した道路を、現道の高さの部分に整備する。日立製作所の従業員が駐車場から国分工場へ行き来する際の取付道路も整備する。


【図=位置図】

都市計画道路鮎川停車場線事業計画の概要017764.jpg

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