県県土整備部営繕課は香取合同庁舎整備事業について、資材単価の高騰などから仕様を見直し、事業費を増額する。そのうえで来年の2月県議会を目標に工事を発注する。総合評価一般競争入札で建築、空調設備、給排水衛生設備、電気設備の4件分離の予定。設計はアール・アイ・エー(東京都港区港南2―12―26)が担当。
事業費は9月補正予算で2014年度事業費5億9800万円を減額。新たに当初予算で設定した債務負担行為14億3000万円に10億8200万円上乗せし、25億1200万円とした。併せて工期を15年度から16年度に延長した。
同庁舎の建設場所は香取市佐原イ92―11外地先。敷地面積は約4397㎡。建物は事務所棟、車庫棟、駐輪場の3棟で構成するが、事務所棟と車庫棟はエキスパンションジョイントとし、一体構造とする。建物規模は、事務所棟がRC造一部S造4階建て延べ6139・87㎡、車庫棟がS造3階建て延べ2308・71㎡、駐輪場がRC造平屋建て延べ60・48㎡で、総延べ面積は8509・06㎡(建築面積3107・88㎡)。
事務所棟の機能は、1階が香取地域振興事務所、香取県税事務所、2階が香取健康福祉センター、3階が香取農業事務所、農林総合研究センター病害虫防除課北総分室、4階が香取土木事務所、北総教育事務所香取分室、会議室。車庫棟は、1階が車庫、2階が書庫・倉庫、3階がオイルタンク、受水槽受変電設備等の設備諸室。
敷地が狭いことや、津波が発生した際の利根川からの浸水を想定し、車庫棟を建設し、1階を車庫、2階を書庫、3階を設備室とすることで機能が停止するのを防ぐ建物構成とした。
同事業は、新合同庁舎を整備し、香取市佐原地区にある県の出先機関を集約する。同地区では、東日本大震災による液状化被害で使用できない機関が発生。香取農業事務所の分庁舎は液状化で建物が沈下し使用できないため、本所に移転し業務を行っている。また、既存の合同庁舎も老朽化で建て替えが必要となっている。このため、周辺施設を取り込んで新たに合同庁舎化し、一体的に整備することになった。
集約する機関は、香取合同庁舎、香取健康福祉センター、香取農業事務所の本所及び分庁舎、香取土木事務所の5庁舎と、香取合同庁舎にある香取地域振興事務所、香取県税事務所、北総教育事務所香取分室、農林総合研究センター病害虫防除課北総分室(別館)。
既存施設は、香取合同庁舎(敷地面積3928㎡)が1962年の建設でRC造2階建て延べ約1568㎡(Is値0・45)、香取健康福祉センター(敷地面積2219㎡・借地)が70年の建設でRC造2階建て延べ約1065㎡(Is値0・40)、香取農業事務所本所(敷地面積4044㎡)が83年の建設でRC造2階建て延べ約639㎡(新基準)、香取農業事務所分庁舎(敷地面積3320㎡)が69年の建設でRC造2階建て延べ約1290㎡(Is値0・50)、香取土木事務所(敷地面積2295㎡)が70年の建設でRC造2階建て延べ約820㎡(Is値0・51)。