甲府市は、新たな中心市街地活性化基本計画を策定した。2020年3月までの間、同計画に基づいた中心市街地の活性化に係る取り組みを推進していく。
主な課題は5つで、①中心市街地の魅力減少②岡島百貨店・ココリ周辺、中心商店街エリアでの事業効果が薄い③商業施設の充実不足④駐車場が不便になった④居住エリアとしての中心市街地に魅力が少ない-などを挙げた。
今後、中心市街地の魅力減少については、前計画で実現しなかった岡島百貨店以南のエリアの新たな賑わいの拠点を民間のハード整備とも強く連携する。またココリについては、引き続き商業床の満床化への取り組みに対し、事業者と連携を図り、甲府銀座ビルの再整備の支援と、1階スペースの有効活用や周辺の景観や利便性に取り組む。
商業施設の充実不足対策として、合同会社まちづくり甲府の運営で甲府市、甲府商工会議所、甲府商店街連盟、岡島百貨店が業務執行社員となるなど、より連携を深め一体的な魅力づくりに努め、「空き店舗対策事業」や「まちなか不動産バンク事業」により、ある程度の統一感を持った店舗配置が出来るよう、調整や支援を行う。前計画で新たに生まれた動線の末端である「甲州夢小路東以南」と「岡島百貨店東」の間において、回遊動線が未整備のため途切れていることから、甲府城跡東側ルートに快適な歩行環境を整備することで、この動線をつなぎ、今後整備予定の甲府城跡南エリアと甲府銀座ビル周辺に形成する新たな拠点に人の流れを誘導させる考え。
このほか、居住エリアとしての中心市街地に魅力が少ないことについては、甲府銀座ビルの再整備による良質な住居の提供とあわせ、まちの魅力の取り組みにより、環境の良質化が住環境の向上につながるとしている。
新たな計画は、前計画(2008年11月~14年10月)で目標値の達成がかなわなかったものの、一部の取り組みには一定の成果が見られたことから、それらを踏まえ、課題を解決するための取り組みを整理したもの。10月17日に内閣総理大臣の認定を得ている。