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千葉県香取市

液状化対策の詳細設計公告/香取市/佐原市街地と府馬の2地区

2014/12/16 日刊建設タイムズ

 香取市都市整備課は15日、「液状化対策事業詳細設計業務委託」のプロポーザルに係る手続きを公告した。佐原市街地地区での側方流動対策及び府馬地区おおくすニュータウンでの地下水位低下工法による液状化対策事業について、地盤解析を行い、経済性・効果を評価した上で、詳細設計を行う。委託の工期は2015年1月下旬~5月下旬。業務の参考規模は9300万円~1億1600円程度(消費税込み)を想定。

 参加資格要件は、14~15年度香取市入札参加資格者名簿(土木関係コンサルタント業務)に登録されていることなど。参加表明書の提出は今月24日まで受け付ける。参加表明書を提出した者のうち評価の合計点が高い者から技術提案書の提出者を選定し、来年1月13日にヒアリングを行い、最優秀提案者1者を特定する。

 技術提案書の提出者は①参加表明者の経験及び能力②予定管理技術者の経験及び能力③予定照査技術者の経験及び能力④業務実施体制――の4項目について、判断基準、評価ウエイトを設定し選定する。

 技術提案書の提出期限は15年1月9日。技術提案書を特定するための評価基準は、①配置予定技術者の経験及び能力(継続教育取組実績、同種または類似業務の実績)②業務の実施方針、実施フロー、工程計画その他(業務の理解度、実施手順及び工程計画の妥当性、その他代替案や重要事項の指摘)③特定テーマに関する技術提案④参考見積など。

 技術提案を求める特定テーマは「佐原市街地区での液状化の側方流動現象対策の詳細設計にあたり、工事の経済性や対策効果を導くための地盤解析の手法」と「府馬地区おおくすニュータウンで、下水位低工法を採用した際に想定される地形を要因とする圧密沈下量の違いの把握手法と、家屋へ影響及びそれを避けるための対策手法」の2項目とする。

 佐原市街地の側方流動対策は、市街地を流れる小野川や十間川沿いで発生した水平方向に地盤が移動する事象に対して、同程度の地震が発生した際に生じる液状化による再度の現象を抑制するため、道路などの公共施設の地盤中にセメントなどで壁を構築することにより、水平方向の移動を抑えて隣接宅地との一体的な液状化対策を図る。

 また府馬おおくすニュータウンは、鉛直方向に地盤が沈下した事象に対し、地下水位を低下させることで、同程度の地震が発生した際に生じる液状化による再度の事象を抑制する。

 同業務では、佐原市街地地区の側方流動対策の詳細検討を2次元有効応力法動的解析(5断面以上)などを用いて実施。府間地区の地下水位低下工法については、国総研の簡易シートや2次元動的解析FLUSH(2断面以上)などを用いて工法の詳細を検討するとともに、1次元圧密沈下解析や2次元FEM圧密沈下解析(2断面以上)を行い、圧密沈下に対する検討を行う。また、地下水位観測結果をもとに、液状化対策施工による地下水の影響解析も行い、施工時の地盤変位や地下水の観測計画を立案。これらの検討結果や液状化対策検討委員会の意見など聴取したうえで、詳細設計及び液状化対策事業計画案を作成する。

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