記事

事業者
茨城県結城市

結城市が庁舎整備基本構想案を公表

2015/01/08 日本工業経済新聞(茨城版)

 結城市企画政策課はこのほど、庁舎整備についての基本構想案を公表し、今月26日までパブリックコメントを募集している。構想案では、延べ1万500㎡で敷地面積1万6000~2万㎡程度の新庁舎を、JR水戸線より南側の市街地周辺に整備するとしており、候補地として①市民文化センターアクロス②セントラル跡地③史跡城の内館跡-の3カ所を挙げている。来年度から外部委託して基本計画の策定に入り、2016年度までに建設位置や規模、事業費などを明確にしていく見通し。

 結城市本庁舎は、第1庁舎(S造3階建て延べ2758・20㎡)が1985年3月に改築、第2庁舎(S造2階建て延べ958㎡)が72年建設で築後40年以上が経過している。そのほか、教育委員会や上・下水道課などが入る駅前分庁舎(82年築、RC造4階建て延べ3168・48㎡)もあり、施設の老朽化や狭あい化、機能の分散化が問題となっている。

 市は2012年に有識者や市民団体、公募市民で構成する庁舎建設検討協議会を設立。計10回の会議と3回の先進地視察を行い、昨年4月25日、前場文夫市長に答申書を提出。それを踏まえ、庁内組織の庁舎建設検討委員会が今回の基本構想案を取りまとめた。

 その基本目標は、①市民が使いやすく人にやさしい庁舎(ユニバーサルデザイン、喫茶スペース・食堂)②防災拠点施設として安全で安心な庁舎(制震・免震、備蓄倉庫、非常用電源、飲料水兼用耐震性貯水槽)③環境に配慮し経済性に優れた庁舎(太陽光、自然通風、雨水活用、省エネ設備機器)④人々が集い市民に開かれた庁舎(市民ロビー、市民広場、緑地)⑤市やまちづくりのシンボルとして市民が誇りを持てる庁舎(コミュニケーション機能、周辺と調和したランドマーク)-。

 さらに整備方針を、①本庁舎方式の新築②延べ1万500㎡、敷地1万6000~2万㎡③JR水戸線南側の南部市街地およびその周辺で、交通の便が良く、駐車場を確保できる市有地(シビックセンター用地、セントラル跡地、史跡城の内館跡)-と定めた。

 また整備費と財源については、必要最低限かつ機能性の高い施設を念頭にコスト削減に努め、すべて自己財源で賄うとしている。なお、1978年に設置した庁舎建設事業基金は、昨年8月29日の時点で15億510万2000円という。


【①候補地3カ所の現況②候補地の位置図】

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら